スキャンダルは押し付けあい
4つのスートのうち2スート(「ホリック」「スキャンダル」)は取りたくないスート(ラウンドの最後に多く持っているほうが失点)で、2スート(「コケティッシュ」「モード」)は取りたいスート(ラウンドの最後に多く持っているほうが得点)である。毎ラウンド、ランダムにスートの強弱を決めたら、トリックを開始する。マストフォローで、カードがなければ何を出してもよいが、強弱はそのラウンドで決まるというルール。
ポイントは配りきりではなく、1トリックごとに補充するところだ。そのため2人でも、相手が特定のスートをもっているかどうか分からず、イチかバチかで攻めるという場面が生まれる。そして補充はトリックに勝ったほうが公開の場札、負けたほうが山札から行う。いいカードは取りたいが、何を取ったか相手に分かるので対抗されるかもしれない。
補充できるカードがなくなっても、手札がなくなるまで続ける。獲得したトリックは公開情報で、終盤には自分が持っていないカード=相手がもっているカードとなるため、先の先を読んで出さなければならない。
ラウンドが終わったら、得失点を計算して、その数だけ「レッドカーペット」上のコマが行き来する。次のラウンドは、ビハインドしているプレイヤーが手札から何枚か伏せておき、最後に補充できるカードになる。そのためスート切れが起きやすく、欲しいカードと欲しくないカードをコントロールしやすくなるかもしれない(逆に自分がリードになると苦しい)。
3ラウンドでレッドカーペット上のコマが自分に近いほうが勝ち。一進一退になりやすく、勝負の行方は最後まで分からない。心奪われるイラストと相まって、1トリック1トリックに熱中できる作品。
ハリウッド センセーション
ゲームデザイン・しぶ/イラスト・坂本奈津希
2人用/10歳以上/30分