カウンシル・オブ・フォー(Council of Four)

4枚揃わなければ首すげ替え
カウンシル・オブ・フォー
各地域を牛耳る4人の評議員を買収して、商店を作っていくボードゲーム。『ツォルキン』『マルコポーロの旅路』で一躍注目を浴びているイタリア人コンビの作品で、出版社もイタリア。特殊能力テキストもなく、ルールが比較的短い作品ながら、戦術性が高く、どれが一番得点に結びつくかの的確な判断を求められる。
ボードは3つの地域と国王に分けられ、それぞれ評議員が4人ずついる。手番には、この評議員に対応するカードを手札から出し、その地域での営業許可タイルを手に入れる。評議員は5色おり、例えばオレンジ・ピンク・水色・黒という評議会だったら、手札からオレンジ・ピンク・水色・黒のカードを出さなければならない。足りない分は、お金を払って補う。これがメインアクションだ。
営業許可タイルには、その地域にある都市のアルファベットと、得点やお金などのボーナスがある。次以降の手番に、営業許可タイルを使うことで指定された都市に商店を作り、その都市にあるボーナスをもらうことができる。
商店を建てたとき、隣接する都市に商店があるとボーナスが連鎖でもらえたり、同じ色の都市全てに商店を建てるとボーナスが入ったりと、ことあるごとにボーナスボーナス。しかもそのボーナスは助手(タイルをめくりなおしたり、評議員の首をすげ替えたりできる人)、お金、得点、追加アクション、家柄トラック(進めるとボーナスがある)というように多彩であるため、今自分に何が必要なのかをよく考えて選択しなければならない。
カードがマッチしなければ、評議員の首をすげ替えるというアクションもできる。これをするとお金ももらえる(新任の評議員からのお礼?)ので、手札がよくないときだけでなく、お金がなくなったときにも有効だ。
誰かが手持ちの商店コマを全て置いたら、1周してゲーム終了。ボーナス得点を合計して得点の多い人が勝つ。
4人プレイで1時間ほど。同じ色の都市全てに商店を建てるともらえるボーナスが大きかったので、とりあえずそれを狙う。このボーナスは都市の数によって異なるが、これを各自が取った時点ではほぼ同点だった。そこから終盤に向けての詰めが勝敗を分ける。商店をあまり開かずにひたすらボーナス得点のある営業許可タイルを集めた鴉さんと、逆に商店を開きまくったbashiさんが拮抗。結局、タイブレイク条件も同じだったので同点優勝となった。私はボーナスの連鎖をうまく作ることができず、商店を開くのに手数を要して最下位。
ボーナスが、わざとかと思うほど差があって、いい物件が出てきたときは先手を争う奪い合いになり、よくないときには誰かが引き直すのを待つというインタラクションを生んでいるのが面白い。手札運もあるので、気楽に遊べるゲームである。
Council of Four
S.ルチアーニ、D.タッシーニ/クラニオ・クリエイションズ(2015年)
2~4人用/10歳以上/40~75分

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