オウガ・ボウガ(Ouga Bouga)

原始のコミュニケーション
オウガ・ボウガ
原始人の言葉で単語を増やしていく記憶ゲーム。小さい缶で異色のパーティーゲームを発表しているカクテルゲームズ(フランス)の、今年の新作である。カクテルゲームズはエッセン国際ゲーム祭に出展せず、影の方にひっそりと商談専用の部屋を設けていた。昨年出展してみて、客層とゲームとの隔たりを感じたからだという。
エッセンで評価されやすいのは2〜4人で遊べる90分クラスの重量級ゲームなので、多人数で手軽に遊ぶゲームは肩身が狭い。でも私がこの頃注目しているのは、多人数で手軽に遊ぶほうのゲームなのである。なのでこの作品も、前もってチェックしていた。
カードにはタマゴは「イナ」、羽根は「オー」というように、イラストと原始語での名称が書いてある。これを各自3枚、手元に伏せて並べてスタート。自分の番には手元から1枚めくり、中央に置いて、そのカードに記された名前を言い、「ホ!」と言って次の人を指名する。
指名された人も手元から1枚めくり、中央のカードの上に重ねて、前のカードから自分が出したカードの順に、名前を言わなければならない。言ったら次の人を指名。こうしてカードは1枚ずつ増えていき、言わなければいけない言葉も増える。中には下を出したり、机を叩いたりといったアクションも入って、気分はまさに原始人。
「アトル、ホ!」「アトル、グルル、ホ!」「アトル、グルル、トト、ホ!」「アトル、グルル、トト、(舌を出す)、ホ!」……謎すぎ。
間違ったと思ったら「ハ!」と言って指摘。指摘が当たっていれば、間違った人にカードを押し付けられる。山札がなくなったとき、ペナルティのカードが一番少ない人の勝ち。
4枚目までは何とか言えるものの、5枚目となるといきなり分からなくなる。その5枚目がよく回ってきた神尾さんが沈み、原始人らしい強い語気で精神的優位に立ったcarlさんの勝利。記憶ゲームだが、みんなの原始人ぶりがおかしくて、なかなか冷静でいられない。
Ouga Bouga
ボニー・ル・ルドノート+D.クオドバッシュ作/カクテルゲームズ(2011年)
3〜8人用/7歳以上/20分
ホビージャパンから発売予定

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