寂しい遊園地にしないで!
ゲームマーケットの帰り、浅草の花やしき遊園地に行ったことがある。ローラーコースターをはじめ、アトラクションが立体的に交差しているのには感心した。人の流れを考えて、アトラクションをどのように配置するかは、センスが問われるだろう。
コニーアイランドは、花やしきとは比べ物にならない広大な土地に遊園地を作り、客を集めるゲームである。アトラクションの配置だけでなく、従業員の管理にも気を配らなければならない。そこにはM.シャハトが得意とするジレンマが待っていた。お客様に楽しんでもらうには、経営者が苦労しなければならない。
まず必要なのは土地。お金を払って2×2の用地タイルをボードに置く。置いた場所によって、ボーナスがもらえる。2×2といっても、デッドスペースの茂みもあるので、将来のアトラクションを考えて位置や向きを考えたほうがよい。
次に従業員。土地の空いているところに建設資材を払って従業員付きの屋台を置く。働いていない従業員はプレイヤーボードにおり、働きに出るほどプレイヤーボードに空きマスができる。この空きマスだけ得点・お金・資材の収入が入るという仕組みだ。
それなら従業員をどんどん出せばいいと思うかもしれないが、ゲーム終了まで返ってこないと失点になってしまう。そこで従業員の上に、建設資材を払ってアトラクションを置くことで、従業員が戻ってくる(このとき得点も入る)。こうして従業員を置く→アトラクションを作って戻すというのを繰り返す。
アトラクションは1マスものから4マスものまであり、その数だけ従業員が並んでいなければならない。ほかのプレイヤーの従業員の上に置くこともできる。大きいアトラクションほど、ほかのプレイヤーと協力したほうが作りやすい。
土地もアトラクションの数も限られている。アトラクションがなくなれば、従業員は戻ってこれない。これも、従業員をどんどん出せばいいというわけではない理由である。巨大アトラクション予定地に、小さいアトラクションを作って分断するといった妨害も。
困ったら、お金を払ってキャラクタータイルの特殊能力を使う手もある。必要な建設資材を手に入れたり、お金で得点を買ったりできる。新聞に広告を出せば、ゲーム終了時にボーナス点が入る。
ゲームが始まってすぐ、お金も資材もぎりぎりだということに気付く。従業員をどんどん出して、アトラクションを作らず収入をもらい続けるという作戦。そのうちふうかさんとkarokuさんの巨大アトラクション合戦が始まり、従業員が取り残されそうになる。しかし、肝心の資材がない。そのためなけなしのお金で新聞に広告を出し続けることになった。遊園地の開発が進まない。
結局、最後につじつま合わせで小さいアトラクションを作って従業員を返したところ、失点が思いのほか少なくなり、大量の新聞で逆転勝利。アトラクションで足の引っ張り合いが起こり、ふうかさんもkarokuさんも大量得点のチャンスを失ったのが勝因だったようだ。
Coney Island
M.シャハト/アルゲントゥム出版
2〜4人用/10歳以上/60分
ショップ検索:コニーアイランド