プールサイドのサバイバル『スプラッシュパーティ』日本語版、7月3日発売
ラベンスバーガー(ドイツ)から1999年に発売された『プールに出かけよう!(Ab in den Pool!)』をカクテルゲームズがリメイクしたもの。プールサイドの生き残りゲーム。
各プレイヤーには密かに自分の色が割り当てられ、その色のミープルが生き残ることを目指す。手番にはミープルを1つ持ち上げ、下にある数字を見てその数だけ進める。移動先に他のミープルがいればプールにドボン。こうしてミープルがどんどん減っていき、最後の一人になったプレイヤーが勝者となる。
狙われないよう、できるだけ自分の色をカモフラージュしたいところだが、どのタイミングで正体を明らかにするかがポイントで、推理と心理戦の両方が楽しめる。箱がそのままプレイフィールドになるボックスで、持ち運びもしやすく、この夏の外出先で活躍しそうだ。
沈黙ノ艦長(Captain in Silence)
艦長!どうします!?
隊員たちが次々と寄せる情報を聞き分けて、宇宙戦艦を適切な方向に導く協力ゲーム。よぐゲームがゲームマーケット2023春に頒布した作品で、少部数制作だったにも関わらず大きく注目された。ほぼ同時に話しかけられるのを聞き分けるなんて聖徳太子みたいな真似ができるわけないと思いきや、意外とうまくいくところが面白い。
艦長役を決めて、それ以外のプレイヤーはセリフカードを配られ、自分の前に山にしておく。タイマーを1分にセットし、艦長役の「全艦、状況を報告せよ!」の合図でゲームスタート。各プレイヤーは自分のセリフカードを1枚ずつ引いて内容を読み上げる。
セリフは、戦艦の前後左右どちらの方向から攻撃または防御があったかを示すもので、艦長役は全員の報告を目を閉じて聴きながら、どの方向からの攻撃が一番多いか/少ないかを判断する。
セリフカードの枚数は難易度によって変わるが、順番に読んでいては間に合わない。だんだん焦ってきてかぶせるようになり、最後の方はみんなが同時にしゃべっている状況になる。
タイマーが切れたら、艦長の判断の時間だ。艦長はかっと目を開き、各自予め配られていた役割カードのセリフで艦長の指示を受ける。敵の最も多い方向に主砲を撃ち、少ない方向にワープするのだ。
さて、艦長の指示はあっていたのだろうか? 全員のカード(読めなかった分も含む)を公開して、主砲とワープの方向が合っていれば全員の勝利。1つでも外れていれば敗北となる。
ゲームが始まると途中で笑えてくるほど、読んでいる方も聴いている方もカオスになるのに、1分経つと指示をあおがれる艦長。全くわからないと思いつつ、勘で指示を出す。無意識下に情報が蓄積されているのだろうか、この勘が意外とあてになる。見事正解したときの嬉しさは、まるで映画のクライマックスのようなカタルシスがある。
沈黙ノ艦長
ゲームデザイン&イラスト:赤瀬よぐ/よぐゲーム(2023年)
3〜6人用/12歳以上/3~5分