第1回チケットトゥライド世界選手権
6月19日、パリのカードゲーム博物館(Musée de la Carte à Jouer)にて、第1回チケットトゥライド世界選手権が開かれた。
このイベントは2004年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『チケットトゥライド』の発売5周年を記念して開かれたもの。世界10カ国で昨年から予選ラウンドが行われていた。
世界選手権に出場したのは8名で、メルクリン、ヨーロッパ、アメリカの3マップで予選が行われた。準決勝と決勝はアメリカマップで行われ、ベネルクス代表のP.デッカーズ氏が優勝。初代世界チャンピオンに選ばれ、優勝商品としてロンドン発ベネツィア行きのオリエント急行の旅が贈られた。
・Days of Wonder:And the World Champion is…
トリックテイキングゲーム:マイベスト
テンデイズラジオのフォローの4回目。オリジナルは増えすぎたゲームの整理が目的だが、私の場合は、自分が持っているゲームの中から、ジャンル別にベストゲームを選ぶことで、記憶の奥底に埋もれているゲームに光をあてる機会にしている。
第6回の「原作ありゲーム」は『大聖堂』『ボトルインプ』『ジキルとハイド』『パレード』くらいしかもっていないのでパス。遊んだことのあるゲームはもっとあるが、私の経験では、原作を読んでいないと面白くないし、読んでいると物足りないというゲームが多いように思う。
さて第7回はトリックテイキングゲームである。ドイツには『スカート』や『ドッペルコプフ』などの伝統があり、トリックテイキングゲームが異様に発達している。トランプでできるものをわざわざ製品にするのだから、ルールにひねりを加えるだけでなく、テーマやイラストなどに工夫をしなければならない。
私のノミネートは『ニエット』『ポートロイヤル』『ジュピターのもとに』。
S.ドーラ/ゴルトジーバー(1997年) (『4in1(2007年)』に収録)
3〜4人用/10歳以上/20〜30分
W.パニング/クイーンゲームズ(1999年)
3〜4人用/10歳以上/30〜45分
M.フェルトケッター/コスモス(2008年)
3〜5人用/10歳以上/45〜60分
テンデイズラジオで取り上げられた中でも『シュティッヒルン』『バス・シュティッヒ』『トランプトリックゲーム!』『乗り間違い』など、本当によいゲームが多い。ドイツゲームの特徴はシステムにあるわけが、基本的なシステムにひねりを加えて発展させるトリックテイキングゲームは、ドイツゲームの粋といっても過言ではない。コアなファンが多いのもよく分かる。
さてベストゲームは『ニエット』。チーム戦自体が楽しいわけだが、どんな相手とチームを組むかが、始まる前の予想である程度見当がつくのが面白い。弱気な予想をしていた人が妙に強かったりという番狂わせも盛り上がる。
日本では複雑すぎるとか、面白さのツボが分からないとか言われることが多いトリックテイキング。私もはじめは『シュティッヒルン』とか『ピサ』とか、何が面白いのか分からなかった。いろんなゲームを遊んで、力の配分やほかの人との駆け引きに気づいたら、きっとハマることだろう。