ニュルンベルク2002新作情報

エッセン・国際ゲームフェアと並んでドイツゲーム最大の催し物であるニュルンベルク・トイフェアが来年も1月下旬に行われます。ドイツゲーム新作のほとんどはエッセン・国際ゲームフェアとニュルンベルク・トイフェアで発表され、年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞は前年のエッセンと当年のニュルンベルクで発表されたゲームの中から選ばれます。エッセンが一般愛好者のお祭りであるのに対し、トイフェアは業界関係者にしか入場許可証が出ない専門性の高い催しとなっています。各メーカーとも発表数はエッセンよりずっと多いので、注目度も高いです。
このサイトでは、海外の各サイト(Spielbox,H@LL9000, Poeppelkiste, Reich der Spiele,Fairspielt, Brett’n Board, Rio Grande Games,Bruno Faidutti’s Homepage)の紹介から、ニュルンベルクで発表される予定の新作を日本でもなじみぶかい主要メーカーについて翻訳し、どのような新作が出るかを見ていきたいと思います。メーカーの事情によって、ニュルンベルクに間に合わないものもあります(遅れるものは灰色の文字にしました)。ゲーム名は仮訳で、日本語訳が後に出るときには別になるかもしれません。

主要メーカーの動向

Abacus アバクス:ムーンのカードゲーム「ボブの帽子はどこ」ほか
alea アレア:エッセンで最も評価の高かった「プエルトリコ」ほか
Amigo アミーゴ:海賊をテーマにした新作「海賊の入り江」と、カードゲーム数点
Clementoni クレメントーニ:クラマーの進化ゲーム「ワイルドライフ」ほか
Eurogames ユーロゲームズ:海をテーマにしたボードゲーム「クリッパー」「アルマダ」ほか
Fantasy Flight ファンタジーフライト:クニツィアの新作「マギノール」ほか
Goldsieber ゴルトジーバー:クラマーの新作「エルドラド」ほか
Haba ハバ:クニツィアの子供ゲーム「フロッテ・フロッセ」ほか10点
Hans im Glueck ハンス・イム・グリュック:カルカソンヌ拡張、クニツィアの新作「グラディエーター」ほか
Jumbo ジャンボ:92年の大賞受賞作「タイヤの幅に」再販ほか
Kosmos コスモス:クニツィアの指輪物語2人ゲームほか
Piatnik ピアトニーク:イタリアの都市をテーマにした「サンジミニャーノ」などボードゲームの新作4点
Queen Games クイーン・ゲームズ:シャハトの新作「ジャンク」ほか
Ravensburger ラベンスバーガー:クニツィアの新作「ドラゴンランド」、クラマー3部作「メキシカ」ほか
Schmidt シュミット:ムーン&ヴァイスブルムの新作「ランバージャック」ほか
Winning Moves ウィニング・ムーブズ:易しい鉄道ゲームとクニツィアの子供ゲーム
Zoch ツォッホ:かわいい子供ゲーム「外してやろう」

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Abacus アバクス

★「ストップ(Stop)」
作者なし/2~10人用/6歳以上/30分
ウノ風の10人まで遊べるカードゲーム。早くカードをなくすことが目的です。ストップカードはスキップで、逆転カードで小さい数字が強くなったりします。
★「ボブの帽子はどこ(Where’s Bob’s Hat)」
アラン・R.ムーン/3~5人用/10歳以上/45分
トリックテイキングのカードゲームです。 ラウンド毎にあらかじめ色を決め、その色を他のプレイヤーより多く集められれば点数になります。「ボブの帽子」カードはあらかじめスタートプレイヤーがプラスにするかマイナスにするかを決めることができます。

★「ペペ(Pepe)」
ベルント・アイマーテンブリンク/2~8人用/3歳以上/15分
カラフルな大きい鳥、ペペをできるだけたくさん捕まえるカードゲーム。鳥は4色からなり、色合わせをしながらとっていきます。

★「イヌ・ネコ・ネズミ・ゾウ(Hund, Katze , Maus und Elefant)」
デートレフ・ヴェント/3~5人用/8歳以上/20分
各プレイヤーは1~4点の点数が書かれた4種類の動物カード16枚を持ちます。場にははじめ1点のネズミ、2点のネコ、3点のイヌ、4点のゾウが置かれています。一斉にカードを出し、一番点数の高いネズミを出した人ーがゾウを、一番点数の高いネコを出した人がネズミを、一番点数の高いイヌを出した人がネコを、一番点数の高いゾウを出した人がイヌを取ります。バッティングしたら時点の人が取ります。次のラウンドは各プレイヤーが出したカードを取り合います。16ラウンド後に一番高い点数をもっているプレイヤーが勝ちます。

無料で配布される製品カタログにはおまけとして自分で切り抜いて使う「ナッシュ」の新カード「女王」が付いています。

★「エメラルド(Emerald)」
リューディガー・ドーン/2~5人用/10歳以上/60分
がおくるドラゴンと騎士を題材にしたボードゲームです。栄誉を求めてドラゴンと騎士が金銀財宝を取り合います。ドラゴンと騎士が同じマスに入ったら、騎士を捨てるか宝を捨てるか考えなければなりません。ゲームは4月に発売予定です。

alea アレア

★「プエルトリコ(Puerto Rico)」
A.ザイファルト/3~5人/12歳以上
プエルトリコの島でプランテーションを作り産品を輸送して、勝利ポイントを獲得することをめざすゲームです。
スタートプレイヤーは司令官となり、各プレイヤーは7つのキャラクター(金鉱採掘者、開拓者、市長、検査官、商人、船長、建築家)からひとつを選んでそれぞれのフェイズを処理していきます。アクションはそのキャラクターを選んだプレイヤーから順に行われ、この順番が重要になります。
1.金鉱採掘者は銀行からお金を調達します。
2.開拓者は開拓フェイズをはじめ、各プレイヤーは自分の土地にコーヒー・タバコ・砂糖など5種類のプランテーションを建設します。
3.市長は植民フェイズをはじめ、各プレイヤーは開拓船でやってきた労働者をプランテーションに入れます。
4.検査官は生産フェイズをはじめ、労働者のいるプランテーションは産品をつくることができます。
5.商人は産品販売フェイズをはじめ、産品を定価で売ることができます。
6.船長は産品を港に停泊している船に積みこみます。船は何艘かありますが、1艘の船に積むことのできる産品は1種類だけです。船に積み込んで輸出できれば、勝利ポイントになります。
7.建築家は中央ボードにある街に建物を建築するフェイズを始めます。お金を出して建築をしていきますが建築家のプレイヤーは半額で建築できます。建物には工場、大学、市場、農場、倉庫、港、病院、住居、ホール、オフィスなどたくさんの種類があり、プランテーションの生産が向上したり、労働者が増えたり、勝利ポイントになったりします。
英語による詳細な紹介

★「7人の賢者(Die sieben Weisen)」
ライナー・シュトックハウゼン作/4~5人推奨
「ロイヤルターフ」「ワイアットアープ」などの中くらいの箱シリーズから出されるカードゲーム。各プレイヤーはラウンドの始めに7人のキャラクターの1人になります。手札から出せるカードはそのキャラクターのカードかジョーカーだけです。次にプレイヤーは2つのグループに分かれてカードを交換したり贈与したりします。最後にスタートプレイヤーは5枚カードを引いて中を見た後、3枚を手札にします。他のプレイヤーは2枚を引くだけです。最後に出したカードの点数が高いプレイヤーが勝ちます。運の要素が強いですが、戦略的な部分もあります。

Amigo アミーゴ

★「海賊の入り江(Piratenbucht)」
パウル・ランドルズ&ダニエル・シュタール/3~5人用/10歳以上/90分
海賊となって宝の島を目指すゲーム。最初は壺一つの金から始めて、最後に最も宝をとった海賊が勝ちます。海賊船は「帆(スピード)」、「大砲(攻撃力)」、「船員(戦闘力)」、「船倉(収納力)」という4つの点でグレードアップすることができます。これらはダメージを受ければレベルダウンすることもあります。
何ラウンドかの間に6つの島で宝を集めてきます。ひとつは宝島で、そこでのみ財宝を金や名声に交換できます。ここは誰もが安心していくことができる天国ですが、他の島はそうではありません。
それぞれの島には山札があり、はじめに一番上のカードをめくります。そこには「財宝」「金」「名声」の3種類があります。多いほどよいものです。財宝は宝島に持っていって交換します。財宝の収集に手間どっていられません。船倉には積荷の限界があり、またいっぱい積んでいるとライバルの格好の的になってしまうからです。金は海賊船のグレードアップに用い、名声は勝利ポイントとなります。
各プレイヤーは手番にひそかに目的とする島を選びます。いいカードが出ている島は競争が激しくなります。またその裏をかいて手取りの少ない島を選ぶプレイヤーがいるかもしれません。
同じ島を選んだら、戦闘が起こります。十分なスピードがあれば逃亡することができますが、その場合名声が低下してしまいます。名声を取るか、積荷をとるか考えどころです。

★「ココタキ(Cocotaki)」
ハイム・シェーファー/2~10人用/5歳以上/約15分
動物の図柄の「ウノ」ですが、カードを出すときにその動物の鳴き声をし言わなければなりません。。赤い動物を出したときには鳴きません。また赤いニワトリを出したら「ココタキ」と宣言してルールが変わります。間違った鳴き声を行ったら、ペナルティーとしてカードを引きます。ちょっとおかしな、そしてにぎやかなパーティーゲームです。

★「ビーバーと仲間たち(Biberbande)」
モンティ&アン・シュタンブラー/2~6人用/6歳以上/約20分
各プレイヤーは手元に4枚のカードを裏にして並べます。このうち2枚だけ中を見ることができます。カードを交換し合って、ビーバーカードの点数ができるだけ低くなるようにします。カードは交換のときに見ることができ、どのカードがどこに行ったかを覚えていなければなりません。ドブネズミを使って好きなカードを他プレイヤーに押し付けることもできます。

★「一撃で4つ―勇敢な仕立て屋さん―(Vier auf einen Streich-Das tapfere Schneiderlein-)」
ハイム・シェーファー/2~4人用/4歳以上/約15分
ドイツの有名なメルヘンに基づく子供向けのゲーム。布袋から引いたキャラクター(巨人やお姫様や水をせき止める石)を裏向きになったタイルの中から探します。早く4つ集めたら勝ちです。

★「エレベーターモンスター(Biesti Boys -Die Fahrstuhlmonster-)」
ホワード・カメンツキー/2~4人用/6歳以上/約10分
プレイヤーは一斉に手札をエレベーターの階数に従って並べ、早く使い切ったら勝ちです。ストップカードが出されたら一時中断し、スタートカードが出るまで手札を整理できます。

★「ランド・ウンター(Land unter!)」
シュテファン・ドーラ/3~5人用
「森のカッコー」のリメイク、ベルリナー社から発表された同タイトルの再販です。2001年の大賞ノミネートに入りましたが、入手難となっていました。

★「オガララ(Ogallala)」
ルディ・ホフマン/2~5人用
1989年にASSから出された同名のゲームのリメイクで、今回はボードなしのカードゲームになります。

★「ヒット・ザ・デッキ(Hit the Deck)」
ドナー&ステア/2~6人用/8歳以上/10分
「ウノ」のバリアントで、捨て札と山札を交換するカードなどが入っています。

★「闇の王様(Fuerst der Finsternis)」
アラン・R。ムーン&アーロン・ヴァイスブルム/2~6人用/12歳以上/45分
ナイト・オブ・ザ・レインボウのドイツ語版リメイクです。騎士は吸血鬼に変わり、生命マークは血液カウンタに変わります。5色のカードをたくさん集め、点数を稼ぐか全員敵を倒すことが目的というところまでは同じですが、新しくチャレンジカードが加わりました。チャレンジカードは血液・お金・カードで競り落とします。チャレンジカードを手に入れるとそこに書かれた能力が備わり、敵を倒すコンビネーションを組めるようになったりします。しかし競りで支払いすぎると立ち直れなくなります。相手を見ながら価格をつけましょう。

Clementoni クレメントーニ

★「ワイルド・ライフ(Wild Life)」
ヴォルフガング・クラマー/2~6人用/75分
錬金術師(Der Archimst)」「大ガリア(Die grosse Garia)」に続くクレメントーニのクラマーゲーム第3弾は、エボ、ウルランド、マンモスの谷で流行りつつある原始時代をモチーフにしたゲームです。タカ(山岳)、クマ(森林)、ワニ(湖)、マンモス(草原)、ヒト(サバンナ)、ヘビ(砂漠)という6つの異なる種がサバイバルに勝つために進化します。
プレイヤーは6つの種のいずれかとなって領域を広げ、他の地形にも侵入して大きな群れを形成し、能力を高めます。場所と食物が十分にある限りそれぞれの種は平和に共存できますが、次第になくなるにつれて戦いが増えていきます。いかにして地形に適応するかが成功の分かれ目となります。
環境にいち早く適応し、生きるための戦略に一番長けている種はどれでしょう。ヒトか、クマか、マンモス、タカ、ワニ、それともヘビ?
それぞれ戦略がうまくいくごとに勝利ポイントが入り、12の地形のうち11が埋まった時点で最も勝利ポイントの高いプレイヤーが勝ちます。

★「ザロンバ(Zaromba)」
ライナー・クニツィア/3~5人用/6歳以上/20~30分
火事になった森から動物をこびとの城に救出するゲーム。途中「ザロンパ」という名前のノームも連れて行かなければなりません。最初に動物を3頭、お城に連れて帰ったプレイヤーの勝ちです。

Eurogames ユーロゲームズ

★「クリッパー(Clippers)」
アラン・R.ムーン/3~5人/10歳以上/60分
1992年にホワイト・ウィンドより出された「サンタ・フェ」のリメイク版です。クリッパーは19世紀後半から20世紀初頭に貿易会社が南太平洋で交易を進めるのに用いた高速の帆船です。プレイヤーは南太平洋の島々に港をもち、よりたくさんの海路を作ることをめざします。海路が増えれば増えるほど、港の価値は高くなります。手番には海路を広げずに追加アクションカードをもらうこともできますが、海路には限りがあるので他のプレイヤーに取られる前に確保しておかなければなりません。短期的なボーナスと長期的な開拓のバランスを上手く取ることが必要です。

★「ファンタジー・ビジネス(Fantasy Business)」
3~8人用/30分
これまでフェドゥッティのカードゲームを数々出してきた「ブルーゲームズ」ブランドで発表されるゲームです。ファンタジーの世界のある王国の大都市には戦士・魔術師・盗賊・僧侶の冒険者たちが冒険のための装備を買いに来ています。各プレイヤーは装備の専門店を開き、武器・鎧・馬・魔法の道具などをできるだけ安く仕入れ、そしてできるだけ高く売ります。
各ラウンドプレイヤーの人数だけカードが競りにかけられ、それぞれカードを競り落とした後、売買します。紙に書いて価格を提示し、最も高い値段をつけたプレイヤーは何ももらえず、最も低い値段をつけたプレイヤーにはボーナスが出て、他のプレイヤーはつけた値段で売ることができます。ただし品物カード自体は捨て札にならず、後のラウンドでもプレイされます。特殊カードを使って交換もできます。

★「ゴーダゴーダ(Gouda! Gouda!)」
2~6人/8歳以上/30分
チーズをめぐるネズミたちのレースゲームです。自分のチームの5匹のネズミが一番早くチーズまでたどり着くように、落とし穴だらけの危険な道を誘導します。どのルートをとおるかはダイスで決まります。ダイスの目がよかったら、自分のものにし、悪かったら、他の人に押し付けられます。しかし他プレイヤーも同じことができるということを忘れてはいけません。ネズミたちは危険なレースを恐れてはいません。あなたが特別な力を使ってチーズまで導いてくれることを知っているからです。

この他に新しく2人ゲームシリーズとして、★「アヒルとアヒル(Drake & Drake)」、★「カエルとお花(Frogs & Flowers)」、★「ジノとロコ(Gino & Roco)」、★「スペクトル(Spectrum)」の4タイトルが予定されていますが、発表は10月のエッセンになるようです。

アルマダ(Armada)」
フィリペ・パリエール&パトリス・ピレ/2~4人用
1986年に同社から発売された同名のゲームのリメイクということです。旧作では船のコマが金属製で、ゲームの要素は「リスク」「セレニッシマ」に似ているようです。サイコロで軍隊の勝敗を決します。ニュルンベルクの後、4月初めに発売予定。

★「神も人も恐れず(Fearing neither God nor Man)」
ブルーノ・カタラ
アメリカ西部の農場の経営者となって、土地と牛を買い、カウボーイを雇って面倒を見させるという経営ゲームです。もちろんその間、アクションカードやイベントカードで起こるインディアンとの戦い、銀行強盗、駅馬車の攻撃、決闘、家畜泥棒、ゴールドラッシュなどの出来事に対処していかなければなりません。西部で金持ちになるには、合法的な方法だけではすみません。

★「マレ・ノストルム(Mare Nostrum)」
セルジェ・ラジェ
地中海沿岸で文明を発展させ、軍事力・交易・外交・政治を通して勝利点をあげていくゲーム。政治が交易に影響を与え、軍隊は経済的な支援がないと活動しません。ルールは2ページほどのシンプルなもので、時間も2~3時間とシミュレーション系にしてはお手軽になっています。

Fantasy Flight ファンタジーフライト

★「デルタV(Delta V)」
新発見の惑星群デルタVは鉱物の豊かなところで、そこから利益をあげることをめざします。よその会社も政府を味方につけて競争に参入してきます。ワイロを使い、経済力を行使し、ときには武力も辞さないで全部の鉱石や宝石をとりましょう。宝物を独り占めして、他の会社は破産して地球に逃げ帰れば、デルタVはあなたのものです。記憶と戦略と謀議のゲームです。ライバルの鉱石会社は鉱石を集めるために惑星を探検します。どの惑星にどの鉱石があるか覚えておき、適切なところをビッドし、いやな戦争では戦います。なお、このゲームはすでに発売されています。

★「マギノール(Maginor)」
ライナー・クニツィア/2~4人
謎に包まれたアヴァロン王朝の奥深く、ハイテーブルというウィザードが才能に長け機知に富んだ人物に席を譲りました。あなたは将来有望な魔法使い、そして筆頭の候補としてアヴァロン12神託所を訪ねなければなりません。一番多くの神託所で好意を受けた候補生1人だけが筆頭の座を得、ウィザードになれるのです。高等政務官マギノールの見守るもと、試練が始まるところです。あなたはこの競争に勝てるでしょうか?
このゲームはすでに発売されています。カードを使ったじゃんけんがこのゲームのポイントだということです。

Goldsieber ゴルトジーバー

★「エル・ドラド(Goldland)」
ヴォルフガング・クラマー/2~5人用/10歳以上/60~80分
探検家が次々と消えていった岩だらけの島で金鉱を探し当てるタイル並べゲーム。ベースキャンプを作り、そこから食料をもって探検に向かいます。途中で以前に探検した者たちが残していった武器、スコップ、ザイル、食料などをとりながら、野生の猛獣や盗賊・土着民族と戦ったり、深い峡谷や高い山、湖、砂漠を越えていきます。ただし荷物が増えすぎると移動が遅くなってしまうので注意が必要です。島の奥地には珍しい黄金の神殿があります。そこには魔法のお守りがあり、これをとると魔法の力で探検を進めやすくなります。宝を一番多く集めたプレイヤーの勝ちです。

★「犬猫のように(Wie Hund und Katze)」
クリス・ベーリス/2~6人/10歳以上/15~30分
間違わないようにイヌには骨、ネコには魚をあげるカードゲーム。イヌ6匹、ネコ6匹が登場します。最初プレイヤーはマーカーを置いてどの動物にエサをやるか決めます。そしてイヌかネコか分からない状態でエサをあげなければなりません。各プレイヤーがエサをあげたらカードを表にし、イヌに骨、ネコに魚をあげていればプラス点、その逆ならばマイナス点になります。アクションカードを使ってカードを交換したりすることもできます。

★「猿つかみ(Affenraffen)」
ミヒャエル・シャハト/2~6人用/6歳以上/20分
動物園で逃げ出した動物をできるだけ早くオリに戻すゲーム。手番には神経衰弱のように1枚ずつタイルをめくり、同じ動物だったら捕獲できます。プレイヤーにはラウンド毎にそれぞれ何組つかまえるかタスクが決められており、先にそれを達成すれば勝者となります。

★「熊さん力持ち(Baerenstark)」
ハインツ・マイスター/2~4人用/5歳以上/15分
荷物をもったクマさんを、荷物が落ちないように気をつけながら移動させるゲーム。12の草原タイルには何色か花が描いてあります。手番にはサイコロを振ってその数だけクマさんを移動させ、移動先の花の色の積み木をクマさんの上に乗せます。そうすると次のプレイヤーの順番です。手番中に荷物を落としたら、そのプレイヤーは草原タイルを1枚取ります。誰かが2枚の草原タイルを取ったらゲーム終了で、タイルを一番取らなかったプレイヤーの勝ちです。

★「羊の争い(La Guerre des Moutons)」
フィリッペ・パリエール
カルカソンヌとよく似たタイル配置ゲームです。タイルには野原と森があり、既に置かれているタイルに接するように置いていきます。野原には牛、羊、馬、豚、鶏がおり、森には狼と狩人がかかれています。プレイヤーはできるだけ大きい家畜の群れができるように配置していきますが、誰がどの家畜を担当しているかはプレイの最初には秘密になっていますが、早く公開すればするほど、高い点数がもらえるようになっています。カルカソンヌとの比較は免れませんがより点数計算がしやすくシンプルで、ブラフなどもあり、また絵がかわいらしくて子供も楽しめるファミリーゲームになっています。なおこのゲームはフェドゥッティのサイトで紹介されているものですが、今のところ発売される予定はないようです。

Haba ハバ

★「カボチャ頭(Die Kuerbiskopf-Bande)」
ヴォルフガング・クラマー/6歳~/2~7人用/20分
カボチャ頭のキャラクターをサイコロで進めながら、2ラウンド中に最も多くキャンディーを集めるゲーム。どのコマがどのプレイヤーのものかは、カボチャ頭で隠されていてわからなくなっています。自分のコマをしっかり憶えていないと、折角とったキャンディーが他プレイヤーのものになったりしてしまいます。幼児向けルールと、発展ルールもついており、広い年代で遊ぶことができます。

★「フロッテ・フロッセ(Flotte Flosse)」
ライナー・クニツィア/4歳以上
網を使って魚を捕まえるゲーム。魚の中には鋭い歯で網を食いちぎるのもいます。


★「タテュ・タタ!(Tatue Tata!)」
2階建てボードの競走ゲーム。消防士となって最も多くの文書を集めることをめざします。

★「ホップ・ギャロップ(Hopp Galopp)」
ラルフ・メンツェル
2000年秋に「直滑降―雪男スラローム」に続く第二作です。カラーダイスで、障害を越えゴールを目指します


★「魔法使いの弟子(Zauberlehrling)」
タンヤ・エンゲル
簡単な賭けゲームで、5つのタイルの中身を言い当てて早く捨てることを目指します。

★「ソーセージを取れ(Schnapp die Wurst)」
マルクス・ニキシュ
犬となって物干し竿にかかったソーセージを取るゲームです。間違って靴下を取らないようにしなければなりません。


★「のっそり象さん(Trampelfanten)」
ハルトムート・コマレル
象のレースです。カラーダイスでいちばん最初にゴールに着き、マハラジャの象となることを目指します。ゴールに着くのはなかなか容易ではありません。

★「カエル、ちゃぽん(Froeschchen, huepf!)」
ハインツ・マイスター
カエルが池から上陸します。ダイスゲームですが、初歩的な先読みの練習になります。

★「ジャングル騒動(Rummel im Dschungel)」
ハインツ・マイスター
お猿さんとなって、ジャングルを駆けめぐってココナッツを3つ集めるゲームです。戦略的要素もあるダイスゲームです。

★「(Bauernhof)」
アテリア・ローナー&ヴォルフ ゲーム&パズルシリーズとして出されるゲームです。2歳では並べゲームとして、3歳ではダイスゲームとして、4歳ではパズルと探しゲームとして遊べます。

これ以外にも数タイトル予定されています。

Hans im Glueck ハンス・イム・グリュック

★「カルカソンヌ拡張(Carcassonne Erweiterung)」
クラウス=ユルゲン・ヴレーデ/2~6人用/8歳以上/30~45分
カルカソンヌをより楽しむための追加用具が入っています。まず、これまでにないパターンの地形タイル18枚。これによって新しい戦略が必要となります。新地形「湖畔の宿」(右絵参照)は街道をつなげると点数が高くなり、都市の中に置かれる「大聖堂」(右絵参照)は都市の点数を3倍にします。しかしの分リスクも大きく、街道や都市が完成しなければ0点になってしまいます。
次に点数カード6枚。点数ボードで2周目であることを示すマーカーです。1周したら50点の点数カードをもらって、2周目に入ります。今回の拡張では6人までプレイできるようになるので、点数ボード上の周回遅れによる混乱を防ぎます。
新しい色の手下コマ。これで6人まで遊べるようになります。
そして大きな手下コマが各色1つずつ。これが置かれたところは点数が2倍になります。これで一発逆転を狙うこともできるでしょう。
なお、昨年のエッセンで無料配布された新タイル「川」は、今回の拡張版に入る予定はないようですが、アメリカ版では基本セットに組み込まれています。

★「マゼラン(Magellan)」
トム・レーマン/3~6人用/12歳以上/45分
名声と名誉をめぐる競りゲーム。プレイヤーは王様となって優秀な探検家を探します。手持ち金はみんな同じです。第1ラウンドではそれをやりくりしながら探検家ごとに3枚のカードを競ります。
最も高いお金を出した王様から探検家を航海に出します。これによって名声や儲けが得られるようになります。もたらされるものは探検家によって異なります。マルコ・ポーロだったら金でしょうし、クリストフ・コロンブスだったら決定的な名声かもしれません。
第2ラウンドでは探検家が航海をしてさまざまな状況に出会います。探検家によって入ってくるお金も違います。ここで探検家ごとに2枚のカードを競ります。第3ラウンド以降は競られるカードが1枚だけになってしまうので、競り落とせない人が出てきます。最後にもっとも名声ポイントの高いプレイヤーが勝ちです。

★「グラティエーターの戦い(Kampf der Gladiatoren)」
ライナー・クニツィア/2~6人用/10歳以上/45分
コロシアムは「超対決―ローマ最高のグラディエーター養成所同士の死闘」を見たい観衆で縁までいっぱいです。それぞれの養成所は選りすぐりの戦士のチームを送ってきました。今、この大きな戦いで一同会したところです。血に飢えた観衆をよりエキサイトさせ、喜ばすために養成所は好きな猛獣を選んで、負けたらアリーナに投入することを許されました。勝利は何人殺したかで決まります。最も勝利した養成所はカエサルからたくさんのご褒美がもらえます。
各チームには6人(または9人)の戦士がおり2つ(3つ)のグループに分かれます。グループはアリーナの一角を占め、隣り合う一角に移動したり、そこにいるグループと戦闘します。お互いの位置関係をよくはかることが大切です。それぞれのグラディエーターの状態はカードボードにコマを立てて示します。戦闘はダイスで行われますが、グラディエーターの能力がものをいいます。「網投げ」は戦闘前に敵をけちらすことができますし、「槍投げ」は敵を選んで先制攻撃を仕掛けることができます。「剣士」はダイスの目を高め、「盾持ち」は負傷者を減らし、「二又槍持ち」がいるとダイスを振りなおしできます。
 ラウンドが進むにつれて、負けたチームは脱落し、強いチームはより広いアリーナを占領していきます。最後に生き残ったチームが最も強いチームということになります。
生き残りゲームで先に脱落したプレイヤーがすることがなくなるという問題を、クニツィアは解決しました。敗北したプレイヤーは、今度はゴリラ、クマ、ライオン、ゾウなどのそれぞれいろいろな能力をもった猛獣を投入し、残ったグラディエーターを何人か殺して点数を稼ぐことができます。

Jumbo ジャンボ



★「タイヤの幅に(ホーマスツアー、Um Reifenbreite)」
ロブ・ボンテンバル作、2~4人用、12歳以上、60分
10年前に発売され、92年のゲーム大賞を受賞した自転車レースゲームの再販です。受賞10周年記念として発売されます。

★「ラブホテル(Love Hotel)
3~6人用、14歳以上
「究極のいちゃつきゲーム」という副題が付いています。カップルが悦楽のひとときをすごすためにホテルに向かいます。道中それぞれはたくさんの愛の知識を確かめ、いちゃつき合います。ハートブレイクは愛の苦しみ、昔の甘いキスもみんながそう思っているように確かではありません。目的である悦楽のひとときにたどりつけるのは1組だけです。
各プレイヤーはベッドコマを移動させながら各部屋でクイズなどの試練に挑みます。成功すれば「愛のキス」マークを獲得できますが、失敗すればなくなることもあります。ゲームの最後に一番多く「愛のキス」をもっているプレイヤーの勝ちです。

★「ラインナップ(Line up)
2人用、12歳以上
クイズ・ミリオネアをモデルにしたゲーム。並べ替え問題のクイズを正しい順序で答えます。全部ドイツ語ですが、250枚のカードで1000問入っています。

レゴとの共作による3タイトルが予定されています。
★「レゴ・クリエイター(Lego Creator、対象5歳以上の組み立てゲーム)」
★「レゴ・レーサー(Lego Racer、写真左)」
★「レゴ・ビオニクル(Lego Bionicle、12歳以上を対象としたファンタジー冒険ゲーム、写真下)」92年のゲーム大賞受賞作で幻のゲームの再販を初めとして、★「チェアーズ(Chairs、ジェンガのような積みゲーム)」、★「ベッドの下のクロコダイル(Krokodil unterm Bett)」、★「メモグローブ(Memo Globe、ソリティア、5歳以上)」、★「ヴンシュプンシュ(Wunschpunsch、冒険ゲーム)」、★「ストラテゴ4(Stratego 4)」などの古典ゲームヴァリアントが予定されています。

Kosmos +Klee コスモス(クレー)

★「カタンの開拓者トラベルパック(Die Siedler von Catan Travel-Box)」
「カタンの開拓者」を旅行先でもできるように、ミニサイズで再販します。大きさは「カタンの宇宙船」などコスモス2人ゲームシリーズと同じ19cm四方。ルールは全く変わりません。小さくても地形タイルの並べ替えもできるように、コスモス社の粋を集めて作られています。19ユーロ。

★「オウムガイ(Nautilus)」
ヴォルフガング&ブリギット・ディット/2~4人用/12歳以上/90~100分
「カタンエキスプレス」などカタンのシナリオで有名なヴォルフガング&ブリギット・ディット夫妻が初めて手がけた海底調査のボードゲーム。海底調査員をUボート潜水艦で海底に送り込み、価値の高い資源や、海底に沈んだ財宝、伝説の大陸アトランティスの遺跡を探します。調査隊を派遣したり、調査基地を建設するには相当のお金が必要ですので、その費用を節約しなければなりません。そのため探し当てた宝から予算を捻出したり、基地を賃借したりしますが、ケチりすぎるとその分実入りも少なくなってしまいます。
ゲームの目的はUボートを使ってできるだけたくさんの金銀財宝、アトランティス文明の遺跡を発見することです。同時に自分の調査員をできるだけたくさん調査基地に送り込むことも必要です。これによってゲーム中多くの利益が出ますし、調査できる領域も広がります。学術研究エリアは点数が倍になるので、特に重要です。

作者のホームページ

★「よっこらしょ(How Ruck)」
リチャード・ボルク/2人用/10歳以上/30分
「ブラフ」「稲妻と雷鳴」のリチャード・ボルクがおくる、スコットランドの高原の綱引きをテーマにした2人用ゲーム。サブタイトル「ウィスキー、汗、賢い女」。2つの一族から3人の力持ちが出て、桶いっぱいのウィスキーをかけて綱引きをします(このウィスキーは。子供も飲めるようにアルコール度数0ですが)。
カードにはいろいろな強さのスコットランド人が3色で描かれています。それに加えて力持ちの女性もいます。ボードには綱が描かれており、両サイド3色のカード置き場があります。手番には手札からカードを対応する色の置き場に置きます。女性のカードはどこに置いてもかまいません。また敵サイドに置くこともできます。弱いカードは相手に押し付けてしまいましょう。「よっこらしょ」カードが置いたら、途中決算が行われます。両サイドの差が点数になり、その分だけウィスキーの樽を勝っているプレイヤーの側に動かします。相手を驚かせて弱らせる「スコットランド先住の怪物カード」など、特別カードもあります。
ウィスキーの樽がどちらか一方の端まで来たら1ラウンド終了で、樽を3本先取したプレイヤーがゲームの勝者になります。

★「ジャガーのピラミッド(Die Pyramiden des Jaguar)」
ギュンター・ブルクハルト/2人用/10歳以上/30分
1999年にクレーレーベルで出された「パカル」に基づくゲーム。2人の考古学者が南米のジャングルで巨石を集め、伝説の「ジャガーのピラミッド」の建設をめざしました。途中までは協力して仕事していたのですが、仕上げの石の積み方をめぐって仲間割れしてしまいました。そこで共同作業を諦め、お互いのため競争して建設することにしたのです。
1から40の番号が書かれたピラミッドカードをプレイしていきますこれらをよくシャッフルし、各自15枚持ち、残りは用いません。従ってどの数がないのかはわかりません。これらから10枚のカードで先にピラミッドを作るのが目的です。カードは相手が提示したものまたは残っているものしか使うことができず、数の小さい順に積み上げていかなければなりません。
手番には手札から2枚のカードを相手に見せ、1枚を選んでもらいます。相手はそれを使ってピラミッドを建設します。選ばれなかったカードは、自分のピラミッドに使います。相手が使えないようなカードを提示しすることが必要です。どちらかのプレイヤーがカードを置けなくなったら、ゲーム終了です。

★「指輪物語―決意(Der Herr der Ringe – Die Entscheidung)」
ライナー・クニツィア/2人用/12歳以上/40~50分
「指輪物語」をテーマにした軍人将棋風の2人用ゲーム。コスモスからはすでに「探索」という指輪物語を題材にした2人用ゲームが出ていましたが、今度はクニツィアが作りました。光と闇の陣営に分かれ、各地を探検しながら旅して、非常に難しいストーリーをこなします。
光のプレイヤーはAuenlandから、一方闇のプレイヤーは険しい山脈をはさんだ反対側のMordorからスタートします。両プレイヤーは9つのチップを持ちます。このチップがそれぞれの勢力を表します。光のプレイヤーは仲間を、闇のプレイヤーは闇の勢力を率います。それぞれのプレイヤーごとに特別なアクションカードもあります。
両者自分の勢力を固めながら、中立地帯にも送り込んで敵の勢力を弱めていきます。はじめ9つのチップのうち4枚を自分の陣営、5枚を中立地帯に置いてゲームは始まります。手番にはチップを隣り合うマスに前進させていきます。自陣では1マスに4つまでいることができますが、山岳地帯では1つ、敵陣では2つまでしかいることができません。
敵のいるマスに入ったら、戦闘が起こります。敵の強さは攻撃してみるまで分かりません。戦闘が起こったらチップを表にして勝敗を決めます。また、アクションカードによって勝敗の結果を覆すこともできます。
ゲームは光の陣営がフロドをMordorにたどり着かせるか、闇の陣営がフロドを倒すか闇の陣営を3名、Auenlandにたどり着かせれば終了します。

★「全部バケツの中(Alles im Eimer)」
シュテファン・ドーラ/3~6人用/8歳以上/20~30分
「バリ」「グナーデンロス」などの「シンプルゲームシリーズ」から出される初心者でも多人数でも楽しめるファミリーゲーム。はじめに全員15のバケツでピラミッドを作ります。このピラミッドにはいろいろな色がついており、カードの色に対応しています。色はそれぞれ鶏、羊、豚、馬、牛を表し、カードには色のほかに点数も書かれています。手番には例えば赤(牛)2枚を合わせて5点分出します。次のプレイヤーは同じ色でそれ以上の点数を出さなければなりません。出せるカードがなかったら、自分のピラミッドからその色のバケツをとらなければなりません。ピラミッドの真ん中や下の方にあるバケツを取った結果、ピラミッドが崩れてしまったらその分失われます。最後にバケツが一番多いプレイヤーの勝ちです。
 まずは配られた12枚のカードをみながらピラミッドをどのように配置するか、戦略が必要です。カードの少ない色は負ける可能性が強いので上のほうに置くことになります。そして他のプレイヤーの配置を見ながら、手札を推理して進めていかなければなりません。このゲームは3月発売予定です。

★「テュルス(Tyros)」
マルティン・ワラス/3~4人用/10歳以上/70~90分
同じく「シンプルゲームシリーズ」から出されるゲーム。テュルスは現在のレバノンにあるジブラルタル海峡に通じる地中海の港湾都市で、プレイヤーはフェニキア人となります。ボードは地中海の地形カードを並べて作ります。領域が広がるにつれて、ボードに地形チップも置かれていきます。
 各プレイヤーは船10と都市10をもちます。交易カードで交渉・交換をしながら船や都市を建設しながら地中海を移動します。目的は地中海の4つの王国で都市と港を建設することです。都市と港はそれぞれの王国がどれだけ強大になるかで点数が変わります。ラウンドの最初に王国のどれかが成長します。どの王国を成長させ、どの王国を伸ばさないかはフェニキア人であるプレイヤーの外交手腕にかかっています。ただし王国はどのプレイヤーのものでもなく、皆がそれぞれ都市や港を建設していることに注意しなければなりません。しかしひとりのプレイヤーが例えば紫の王国に2つ都市を建設しているならば、この国を成長させるようにした方がよいがよいでしょう。
最後に王国の大きさによって都市の点数を決め、船も地形を独占していれば点数になります。その他にも各王国に最低1つ都市を持っていることなどへのボーナスがあります。このゲームは3月発売予定です。

★「トリック・トラック・トロール(Trick Track Troll)」
アンジェリカ・ファッサウアー&ペーター・ハルツカ
クレーのレーベルで出される子供ゲーム。円形のボードには入り組んだ道が走っています。これが同心円の円盤で分かれており、円盤をまわすとさらに複雑になります。ボードの中央には魔法のクリスタルが置いてあり、これをとって家に帰るのが目的です。
手番には2つのサイコロを振ります。1つのサイコロで進む目を決め、もうひとつのサイコロで回転する円盤を決めます。円盤を回して自分のコマが有利な場所に来るようにします。コマのトロールや、魔法のクリスタルのコンポーネントはとてもよく作りこまれています。

Piatnik ピアトニーク

★「サン・ジミニャーノ(San Gimignano)」
ドゥリオ・カーピテラ/2~6人用/10歳以上
サン・ジミニャーノは塔のある街として有名です。もともとは72の塔あり、それぞれの家のステータスシンボルとなっていました。所有者の家が隣の家よりもいい家柄であることを示すためにたくさんの塔が建てられました。このゲームでも、塔を建てていきます。塔のコマは、「バベル」でも用いられたレンガのコンポーネントです。塔を建設するためには、より多くの街区を占領しなければなりません。街タイルは6角形になっており、隣り合うように並べていきます。

★「ローラン王(Konig Laurin)」
ティロ・フツラー/3~5人用/8歳以上
水晶の街の奥深くを、ずっとずっと昔から謎に包まれたローラン王が治めています。彼の手下には小人がいて、王を満足させるために岩場から宝石を掘ってきます。すばらしい王庭では小人たちが主人の恩赦を求めて、それぞれに高価な宝石を王に見てもらいます。しかし自由を勝ち取るものはほんのわずかなのです…

★「ハレルヤ(Halleluja)」
グイド・ホフマン/2~4人用/10歳以上
往年の名デザイナ、ルディ・ホフマンの息子によるゲームです。天国は地獄と化しています。天使が悪魔をたたき、悪魔が天使をたたき、ときにはずる賢い天使が仲間を裏切ったりします。誰もがみんなを追い出してあわよくば天の王座に上りたいのです。この悪いゲームで最後に笑うのは誰でしょうか?

★「楽しい村(Der lustige Bauernhof)」
2~4人用、4歳以上
動物がボードを回りながらイチゴを集めるゲーム.サイコロを振って動物を動かし,止まったところのかごを見ることができます.それと対になるイチゴをボードを回りながら見つけます.どのイチゴがどこにあるか覚えておかなければなりません.

★「小さな鉄道(Die kleine Eisenbahn)」
2~4人用、4歳以上
ボード上を回る列車に乗って,4つの駅で乗り降りしながら自分のかばんを探すゲーム.列車は,席に空きがあるときにのみ乗ることができます.鉄道の移動方向は,中央にある矢印で変わります.

★「はちみつくまさん(Die Honigbaren)」
2~4人用、4歳以上
クマさんたちが樹の上にあるハチミツを取ってくるすごろく.サイコロを振ってクマを進めますが,他のクマを追い越したら,決められた数だけ戻すことができます.樹のてっぺんに着いたらハチミツコマをもらって,帰途につきます.一番多くハチミツを集めたプレイヤーの勝ちです.

★「いまだ回れ(Jetzt geht’s rund!)」
イェン・ミューラー/3~12人用/14歳以上
今年の秋に発売予定のパーティーゲームです。男と女の相性が合うことは決してないのでしょうか?このゲームでは性、恋愛、人間関係、秘密、恋人、長所や短所について、質問・意見・事実をまわしていきます。誰が誰を高く評価し、また一番多く意見が一致するでしょうか?

Queen Games クイーン

★「ジャンク(Dschunke)」
ミヒャエル・シャハト/3~4人用/10歳以上/60分
中国のジャンク船での取引を舞台にしたゲームです。プレイヤーは自分の3つのコマを操って港に停泊した5艘のジャンク船を移動しながら荷物を積みます。荷物はそれぞれの船にあるカードで指定された種類を「ジェンガ」のように積み上げ、1段3コ×3段で9コまで積むことができます。売るときには上から見てその種類がいくつあるかによって、多ければ多いほどたくさんお金をもらえます。自分の荷物をたくさん積み、他のプレイヤーが上に積んでしまわないうちに換金しましょう。10ターンの後にお金を一番多く稼いだら勝ちです。
この他にシャハトはオリジナルブランドSpielaus Timbuktuから「コントール3~4人用拡張」と、「王と枢機卿2人用シナリオ「決闘」(Das Duell)」、カードゲーム「革命(Revolte)」を出すようです。
英語による詳細な紹介

★「ヴァレンシュタイン将軍(Wallenstein)」
ディルク・ヘーン、3~5人用、12歳以上、90~120分
1618年、30年戦争が始まります。他の国を征服し、豪華な建物を建設し、民族を育て、軍隊や建物に投資し、農民一揆を避け、税収で国を維持します。ラウンド毎にできるアクションは限られているので、どの場所で行動するかよく考えなければなりません。ゲーム終了時に最も強い力を持っているプレイヤーが勝ちます。

★「図々しいカエル(Freche Frosche)」
ヴォルフガング・パニンク、2~6人用、5歳以上、20~40分
10匹のカエルを円形に並べます。この10匹のカエルは60匹の隠されたカエルから探します。神経衰弱のようにして連続する番号の3つのカエルを探したら、取ることができます。

Ravensburger ラベンスバーガー

★「プエブロ(Pueblo)」
ヴォルフガング・クラマー&ミヒャエル・キースリンク/2~4人/10歳以上/60分
メキシコでレンガの城を建設するゲーム。自分の色の建材とレンガ色の建材をボードに置いていきます。建設の度に首長がボードの周囲を回りますが、首長のいるマスから始まる列で、自分の色が見えていると首長から罰を受けます。その罰は高いところに建材が出ているプレイヤーほど高くなります。角で首長は上から全部の屋根を見ます。他のプレイヤーの色が表に出るようにし、自分の色をできるだけ表に出さないようにします。忍耐のいるゲームです。

★「アリババ(Ali Baba)」
ギュンター・バーズ/2~4人/7歳以上/30分
魔法の壺の精に助けてもらいながら、秘密の鍵で城の扉を開け、宝を探します。手番には右か左に3つ、ダイヤルを回すことができます。これで鍵が開いて、中に宝が入っていれば取ることができます。しかし中に蛇が入っていると、それまで取った全部の宝がなくなってしまいます。

★「ドラゴンランド(Drachenland)」
ライナー・クニツィア/2~4人/9歳以上/約45分
ドラゴンの国でドラゴンの卵と宝石を集めるゲーム。ボードには15の火山が2マスから5マスの道や小川でつながっています。それぞれの火山には宝石、ドラゴンの卵、アクションコインが置かれ、各プレイヤーは自分の形のコマを3色1つずつもちます。
手番にはダイスを「運命の塔」に投入し、自分の3つのコマのうち2つをその数まで動かします。アクションコインの置かれた火山に着いたらそこで止まってアクションコインを表にしなければなりません。アクションコインが表になっていれば素通りもできます。火山で移動を終えたプレイヤーは以下の3つのうちいずれかを行うことができます。
1.コマと同じ色の宝石をとる
2.無色の宝石(ゲームの最後に何色としても使える)を取る
3.ドラゴンの卵をとり、アクションコインを表にする
アクションコインを使うと、ダイスを振りなおしたり、コマを+3進めたり、川をわたって近道したり、3色のドラゴンを使って同じ色のコマを好きな火山に移動したり、火山でもう1アクションしたりできます。アクションコインを3つにすると指輪になり、その火山にいるコマは4つめのアクションとして指輪をとることができます。
ドラゴンの卵が全て取られたらゲーム終了です。宝1組(卵1、赤青緑の宝石各1)で10点になります(無色の宝石はどの色としても使える)。残りのコインと卵は1点に数えます。それ以外の宝石は、その色のコマが指輪をもっていなければ0点です。
対象年齢が低めで、複雑さを感じずに遊べるゲームのようです(その分、クニツィアゲームのジレンマを楽しみたい人には物足りないかもしれないそうです)。すでに発売され入手可能になっています。

★「メキシカ(Mexica)」
ヴォルフガング・クラマー&ミヒャエル・キースリンク/2~4人用/10歳以上/60~75分
ティカル、ジャワに続くクラマー&キースリンクのアクションポイント分配3部作。アクションポイントを使いながら島に運河を引き、橋を建設・移動し、建物(メキシコ風のピラミッド)を建てて都市を作っていきます。今回のボードはティカルやジャワのように6角形ではなく、4角形です。ゲーム中2回の得点計算が行われ、それぞれの都市でより高い建物を建設しているプレイヤーが点数を得ます。また、都市の広さによっても得点するチャンスがあります。すでに発売され入手可能になっています。

★「子供ラビリンス(Kinderlabyrinth)」
マックス・コベール/2~4人/4~8歳/約20分
「クレージーラビリンス」の小型版です。移動する迷宮の中で財宝を集めます。引き出しタイプの3Dになっています。すでに出版され入手可能になっています。
★「特売品カウンター(Wuehltisch)」
トーステン・ギムラー/2~5人/7歳以上
まず各プレイヤーにはお使い表が渡されます。テーブルの上にはバーゲンの品物が裏向きに山になって置かれます。同じ服でもサイズや色やデザインが異なります。ゲームが始まったら一斉に机の上に積まれたカードの山からみんな同時にお目当てのカードを探します。最初に9枚の服を取ったら終了を宣言し、得点計算になります。入れ歯や鍵を見つけたら、ボーナスです。

★「支払日(Zahltag)」
フランツ=ベーノ・デロンゲ/2~4人/10歳以上/30~45分
建設会社の社長となって入札で儲かる契約をとり、その契約に必要な作業員を雇い建設機械を調達して契約をこなします。安値で入札しすぎると、赤字になるので計算が必要です。

このほかに子供ゲームの★「テディ・メモリー(Teddy Memory、2~4人/2歳半以上)」がすでに発売され、コミュニケーションゲームの★「チャット・フォン(Chat Phone)」が秋に発売されます。

Schmidt シュミット

★「ランバージャック(Lumberjack)」
アラン・R.ムーン&アーロン・ヴァイスブルム、2~5人用、8歳以上、30分
「カピトール」と同じデザイナー・コンビが送る積み木ゲーム。コンポーネントは5色の積み木100個と、10の屋根からなります。基本ルールではまず1階が6つのコマからなる塔を組み立てます。手番にはこの塔の上から積み木を1つを取って、自分の3つの塔のいずれかに置きます。また、積み木を置かないで決算にすることもできます。その場合色ごとに一番高い建物を建てているプレイヤーと、全体で一番高い建物を建てているプレイヤーが得点します。どの色をとれば一番高い建物を建てられるか考えながらうまく色を選び、先を読んで戦略をたて、他のプレイヤーをよく観察することが勝敗の分かれ目となります。基本ゲームのほかに「簡単モード」「ピラミッド」「丸太小屋」という3つのヴァリアントも用意されており、中には器用さを要求されるものもあるようです。

★「カイロ(Cairo)」
ギュンター・ブルクハルト、2~5人用、8歳以上
古代エジプトのピラミッド建設ゲーム。ナイル川の河岸にピラミッドを建築していきます。サイコロで船を移動させ、そこから建材を指で弾いて建築現場に調達します。サイコロを振って、どの指で弾くかを決めます。人差し指ならば他の指よりも簡単かもしれません。
現場に建築士がいれば、そこで建材を積んでいくことができます。ピラミッドは大きければ大きいほど、点数が高くなりますが、大きいピラミッドは標的になります。というのも、建材をお弾きで調達するときに、ピラミッドに当てて崩壊させることができるからです。

★「ハンドアップ(Hands Up)」
ジャック・ジーメ、2~5人用、8歳以上
60枚のカードには392の手の型が描かれています。カードがめくられたら、一斉に絵の通りに手の型を作ります。遅い人の負けです。
★「リアクション(ReAction)」
モーレーン・ヒロン
方向カードに従って一斉に128枚のカードを場に出していき、早くなくした人が勝ちという超スピードのカードゲームです。

シュミットでは、ディズニーゲームシリーズとして著名なゲームデザイナーのもと、子供ゲームを発売します。
★「シンデレラのボール(Cinderella’s Ball)」
ハインツ・マイスター作。シンデレラのアクセサリーを集めるすごろく。
★「探偵ミッキー(Detective Mickey)」
スザンヌ・アームブルスター作。25枚のタイルから、あらかじめ決められたキャラクターを探します。
★「メモ・メニュー(Memo-Menu)」
カイ・ハーファーカンプ作。白雪姫と7人の小人を食卓の適切な席につかせます。
★「ミッキー・トップ4(Mickey Top 4)」
ハインツ・マイスター作。いろいろな切手を集めて組を作ります。
★「パーティ・パーティ(Party, Party)」
ライナー・クニツィア作。輪になった友達をサイコロを振ってパーティーに招待します。
★「フォト・ラリー(Photo-Rallye)」
ライナー・クニツィア作。家々を回りながら盗まれた写真を組で探し出します。
★「SOS!ドナルド(S.O.S. Donald)」
ライナー・クニツィア作。水に沈んだドナルドの家から家具の上に乗ってドナルドやその友達を脱出させるゲーム。
★「森の隠れん坊(Verstecken im Wald)」
H&J。ランゲ作。森の中からカードに書かれた動物を3匹ずつ探し出します。
★「動物園長ベンジャミン・ブルムヘン(Benjamin Blumchen als Zoodirektor)」
ライナー・クニツィア作。動物カードの中身を記憶しながら、あてっこをします。
★「動物園の隠れん坊(Verstecken im Zoo)」
ギュンター・バーズ作。茂みに隠れた動物を探し出します。

Winning Moves ウィニングムーブズ

★「トランスアメリカ(Trans Amerika)」
フランツ=ベーノ・デロンゲ/2~6人用/8歳以上/30分
「カルタヘナ」「ヴァバンク」に続くウィニングムーブズのファミリーゲームは昨年秋にWinsomeGamesから出た「鉄の道(Iron Road)」のリメイクです。19世紀アメリカの鉄道建設競争をテーマにしたゲームです。他プレイヤーの建設した線路をうまく利用しながら、5つの都市を鉄道網で早く結ぶことが目的です。鉄道ゲームとしては異例の対象年齢とプレイ時間で、お手軽に遊ぶことができます。なお、グラフィックは「フェレータ」「モイタラ」のメルクルが担当します。

この他にライナー・クニツィアの子供ゲーム★「ドラゴンの宝(Schatz der Drachen)」が予定されています。

Zoch ツォッホ

★「外して逃げろ(Schleck und weg)」
マンフレッド・ルードヴィヒ、2~6人用、4歳以上
サイコロを振ってクマさんを移動させ、中央にあるハチミツを取るゲーム。それぞれのクマさんはチェーンでつながっており、サイコロの色によって外側に移動すると他のクマさんはそれにつられて内側に押されます。その結果ハチミツが穴に入ったらそれをもらえます。また、クマさんを穴に入れることができたら、残り全部のハチミツをもらうことができます。