第4回名古屋ボードゲーム楽市レポート

花冷えの3月30日、名古屋駅近くのウィンクあいち展示室にて、第4回名古屋ボードゲーム楽市が開催された。前日に東京でゴールデンボックス賞の選考会があったため、出かけたついでに思い切って名古屋まで足を伸ばすことにした。

チケットは1時間刻みの7部制。開場から入れるチケットは2000円で、最後1時間だけ参加できるチケットは100円まで下がる。5日前に購入できたのは3番目に早い12時入場チケット。価格差が小さいこともあって早い時間から売り切れており、行くかどうか決めていない人もとりあえず買っておくという効果があったようだ。

というわけで11時半頃に会場到着。親切な会場係の誘導に従って待機列に並び、話しかけてくれた他の参加者とお目当て談義をする。私のお目当てはバネストの『スカルクイーン』。コンプリート中のデザイナー、S.ドラの新作トリックテイキングゲームである。この時間で手に入るだろうか?

12時ちょっと前の会場入口。1時間おきに来場してくるため徐々に混んできたが、この時点では余裕がある

12時台の会場はまだ混んでおらず、流れもスムーズで、ブースの前の人だかりで見えないことも全くなかった。ひとまず楽市フレッシュドラゴン大賞を受賞した『BACON and EGGS(ごみ国際)』と、同時リリースされた『PHILOSOPHER’S ANT(ごみ国際)』をチェック。どんなゲームなのか説明して頂いた。

『BACON and EGGS(ごみ国際)』。フライパンになっている個人ボードを周回しつつ、スパイスを集めておいしい目玉焼きを作る。スパイスは3種類のうち2種類だけ集めると得点が高く、偏った集め方ができるかがカギ
『PHILOSOPHER’S ANT(ごみ国際)』はアリクイたちが実験室でさまざまな色のアリを変換して得点にするエンジンビルド

会場には101団体が出展していたが、会場は広すぎず狭すぎず、導線の巧みさによって周りやすかった。お目当てのバネストもすぐに見つかり、『スカルクイーン』を無事に確保。ゲームマーケットでこんなに遅く行ったら売り切れていたと思われる。バネストには他にも興味深い新作が出ていて迷う。

ゲームストア・バネストのブース。注目の新作のほか、「無慈悲箱」と称した1点限りの安売り販売も魅力的だった

バネストの中野さんとお話しているうち、12時半から楽市フレッシュドラゴン大賞の授賞式が始まった。このイベント初めて出店される国産ボードゲームの中から、主催者グループが選考して優秀作品を表彰するもので3回目。このイベントの特色で、ブースを周る指標にもなっている。プレゼンテーターは名古屋を本拠地とするDramatical Recordsのアイドルグループが務めた。

Dramatical Records所属のアイドルグループがプレゼンテーターで盛り上げる
『BACON and EGGS』で大賞を受賞したごみ国際のKITIWATER氏。広島から出展
『大どろうぼうとズルい騎士』で楽市エルダードラゴン大賞を受賞したCOLON ARCのたなやん氏と、『八人の魔術師』で準大賞を受賞したゲームNOWAのかぶけん氏
Dramatical Recordsのみなさんと受賞者たち。ゲームストア・バネストと盤上遊戯製作所が副賞を用意した

授賞式が終わると再びブース巡り。OKAZU Brandの林さん&にゃもさん、ミスボドゲームズの秋山さん、スタジオムンディの中島さん、秘教機械の有我悟さん、Mob+の宮野さん&いかさんなど、知り合いも何人かいらっしゃって立ち話をしていると、時間があっという間に過ぎていく。

Mob+のブースで『トリオ』のド派手な衣装をまとう宮野さんと、こっそり顔を出すいかさん
ブース出展で目を引いたのが、岐阜のボードゲームカフェ「ミルクパズル」のカタンクッキー。食べ物系の出展はこれから結構イケるのではないだろうか

会場の奥の方には試遊テーブルありの出展ブースがまとめられていた。試遊テーブルは親子連れの参加が目立つ。遊んでいる人に見ている人もいて混雑していたが、たまたま席が空いて『チェーナ』をプレイできたのはラッキーだった。

試遊ブース(手前)も盛況
楽市フレッシュドラゴン大賞で準大賞を受賞した『マッチ売りの大富豪(HEY!)』。木の棒を置いて数字を変えることができる
A.I.Lab.遊のトリックテイキングゲーム『チェーナ』。カードが左右に分かれており、左右プレイヤーと合わせたものが『ふたつの街の物語』方式で共有の得失点になる。イラストは有我悟さん

他にも地元ファニーテーブルの格安セールで手に入れそびれていた品を購入し、いつの間にかカバンはいっぱい。次はゲームマーケットですね、とあいさつをして会場を後にした。名古屋は日帰りで4時間ほどの滞在だったが、会場の雰囲気をたっぷり味わうことができて満足である。主催者発表によると、参加者総数は過去最高の1211名だった。

名古屋ボードゲーム楽市

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。