飾りでいっぱいの庭
『カルカソンヌ』のようにタイルを配置してフィギュアを置き、キャラクターの条件を満たして収入を競うイタリアの超豪華コンポーネントゲーム。すぐれたグラフィックに贈られるグラフルド賞で今年ノミネートされた(大賞は『エバーデール』)。フィギュアは置くときに方向があり、その方向にあるものだけがカウントされるという「ライン・オブ・サイト(視線)」メカニクスが用いられている。
手番には四隅の山からタイルを1枚選び、地形が合うように盤上に配置する。地形が隣接するとその地形の地形ポイント、道をつなげるとお金(=最終得点)がもらえる。また、予め置いてある地形チップのところに置くと、外側の好きなところに風景ボードを置くことができ、眺めの良い庭園になっていく。
タイルには装飾品(木、茶屋、花)を置く場所があり、タイルを置く代わりに装飾品を置いてもよい。装飾品カードを引いて、置ける場所があれば設置し、そのカードのボーナスがもらえる。六角形の屋根がついた茶屋のコンポーネントは見事だ。
地形ポイントを集めると、キャラクターを雇うことができる。対応するフィギュアをボード上に置いて、それ以降能力が使えるようになるほか、ゲーム終了時にはそのキャラクターの視線の範囲内にある地形や風景ボードからボーナスがもらえるので、どこを向けるか注意しよう。キャラクター1対1体が異なる精巧なフィギュアになっている。
タイルの山が1ヶ所なくなるか、盤上の地形チップが残り3枚になったら最終ラウンド。最後に装飾品とキャラクターによるボーナスがあり、所持金で勝敗を決める。
装飾品とフィギュアが所狭しと並ぶ盤上は、庭園としてはあまり美しくないかもしれないが、ゲームとしてはかなり豪華である。キャラクターの能力のコンボや、どの風景ボードを置くかをめぐる争いなどで、タイル配置がより一層悩ましい。
ゲームデザイン・F.テスティーニ&P.ジッチ/イラスト・M.ミザク
サンダーブリフゲームズ(2020年)
1~4人用/14才以上/40~60分