オリジナルはLOGY GAMESがゲームマーケット2017秋に発表した『Megateh(めがて:目我天)』。これを昨年、ヘルベティク社(スイス)がリメイクし、このたび逆輸入の形で日本語版となった。
アイマスクを装着し、盤面もコマも見えない状態で、手探りで盤面を把握しコマを置き、縦横斜めの1列に穴の有無か高さを揃える四目並べ。指先から得られる情報を元に頭の中に戦況を思い描くには、指先の感覚だけでなく記憶力も求められる。たとえ勝利条件を満たしても、自分で指摘しない限りゲームは続行されるところも面白い。
シングルの平たいコマと穴あきコマが各8個、ダブルの2種組み合わせコマが8個ある。この中から1コマを選んで順番にボードに配置する。ダブルのコマは平たい面と穴あきの面のどちらを上にしてもよい。盤面は2段分の深さの穴が空いているが、通常コマ+ダブルコマで最大で3段まで積むことができる。縦横斜めに1段2段3段の階段状に並べるか、同じ高さか、穴の有無が同じ面で4目にすれば勝利。
木製のコンポーネントは手触りがよいだけでなく、コマの段差が分かるようにしたことで機能性も高めた。目隠しをしなくてもアブストラクトゲームとして奥が深く、やり込むほどに手先と目から得られる情報の差がなくなっていく。視覚障害者も対等にプレイできるユニークな作品だ。
・すごろくや:フォーセンシズ