ゲームマーケット2019秋レポート

晩秋の冷たい雨が降る11月23日、東京ビッグサイト青海展示棟にて、ゲームマーケット2019秋が開幕した。東京オリンピックの開催の関係で仮設された23,240㎡の会場に、2日間合計で1063ブースで、600タイトル以上の国産新作ボードゲームが発表された。
1日目、雨にもかかわらず10時の開場時には約4000人が待機列を形成していたと見られる(Raelさん調べ)。今回は2つのホールの間から好きな方に入場できる仕組みが取られた。左のAホールはエリア・企業ブース、右のBホールは一般ブースという配置である。
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開幕一番人気は『まじかる☆ベーカリー』シリーズのMAGI。複数レジにもかかわらず行列ができた。前回に引き続きリバーシブルのバッグを無料配布。

ゲームストア・バネストは先月に行われたエッセン・シュピールの新作を用意。特に『オルレアン・ストーリーズ』(3kg、16000円)は各プレイヤーがもつ小冊子まで日本語訳で用意された。

ジーピーでも先月のエッセン・シュピールで発表されたばかりの『カタン 宇宙開拓編』(2kg、13200円)日本語版を間に合わせた。『オルレアン・ストーリーズ』に勝るとも劣らない大箱だが、早朝から並んでこの2つを購入した猛者もいた。

数奇ゲームズはエッセン・シュピールの新作『テラマラ』と『アクアティカ』を日本語訳付きで、さらにブルクハルトのトリックテイキングゲーム『命中』のリメイク『地下迷宮と5つの部族』を販売。

テンデイズゲームズは今回久しぶりに出展しなかったが、エッセン・シュピールの新作『バラージ』の日本語版はイエローサブマリンで販売された。

今回はあちこちでマーダーミステリーの新作が見られた。スモール出版ではブームのきっかけとなったといわれる『死神は白衣をまとう(Death Wears White)』の日本語版を用意。モアイデアスでは朱鷺田祐介氏が来春発表する『加速する闇』の登場人物が発表された。

スモール出版の『すばらしきパーティジョイの世界』(坂本犬之助+オフィス新大陸)は、シリーズ135作を網羅

『加速する闇』の登場人物と朱鷺田氏
各ブースでは販売だけでなく、さまざまな展示やイベントが見られた。日本の代表的なボードゲーム印刷会社である萬印堂では、カードを切断する抜き型を展示。刃の周りにスポンジを付けて、押し込んだ後戻りやすくする。

クラウンドファンディングのキックスターターでは、製作者支援として動画撮影サービスを展開。本格的な機材で撮影。

台湾や韓国からの出展も年々増加する中、小僧ゲームズは中国・台湾・シンガポールのボードゲームを、Grain Gear Gamesはベトナムとミャンマーのボードゲームを販売した。出展者だけでなく来場者にも海外の人が目立ち、各ブースでは英語でゲームを説明している姿も見られた。

『平遥』『海洋公園』(中国・静言思桌游)は最近日本で人気が高まっている

『ホイアン』はベトナム、『バガンジャーニー』はミャンマーのボードゲーム
出版社を前に製作者がプレゼンする「ボドコン!」(主催・ボドゲーマ)は、3分という制限時間でゲームを紹介した後、興味のある出版社が手を挙げる。

プレゼンしたのはA.I.Lab遊、青春工房白百合、ノンプロ、Studio GG、SolunarG。SolunarGの『FOGSITE』はゲームマーケット大賞を獲得したこともあって8社中6社が手を挙げた

出版社側は奥からアークライト、Engames、Jelly Jelly Cafe、すごろくや、ディアシュピール、テンデイズゲームズ、ホビージャパン、やのまん
JELLY JELLY CAFEのブースでは今回もイベントを開催。昨年行われた「これはゲームなのか?展」についてニルギリ氏(するめデイズ)が解説したり、先月のエッセン・シュピール参加者がおすすめの観光スポットを紹介したりした。

「これはゲームなのか?展2」は来月7日から15日まで3331アーツ千代田にて

畑氏(クレーブラット)が紹介した観光スポットに苦笑する参加者たち
ディライトワークスでは新作『シブヤ ストラグル』についてカナイセイジ氏と白坂翔氏がトークショー。「よっしゃ!とこぶしを握って喜べるような”よっしゃポイント”がちりばめられたゲーム」(カナイ氏)だという。

フードコートでは今回初めて、ラーメンWalkerとのタイアップで2つのラーメン店が出店。ホール中にいい匂いが漂っていた。

魂麺の「みそ魂麺」を辛味噌付きで。麺や七彩の「手もみ吟醸醤油ラーメン」も捨てがたかった
注目のゲームについては明日のエントリーで。

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