待合室の棚に見えるのは『メモリー』『ドブル』『キャプテンリノ』『おばけキャッチ』『ねことねずみの大レース』『ガイスター』『魔法のラビリンス』『カタン』『カルカソンヌ』『ケルト』『村の人生』など、キッズゲームからゲーマーズゲームまで幅広く揃える。
ボードゲームを置くようになったきっかけを、八幡圭輔店長に伺った。
前に勤務していた都内の美容室のコンサルタントの方がお客さんを招いたイベントをするのが好きな人だったので、スタッフが担当を決めて定期的にイベントをしていました。クリスマスパーティーや夏に手持ち花火をしたり、流しそうめんしたり、と予算がクリアできれば何でもOKでした。
僕が担当するとき、もともとカタンをはじめボードゲームに興味があってイベントでやろうと思っていたのですが、予算やスペースの関係で見送りました。
そこで当時新作だったポケモンBW2の大会を夏休みの小学生対象に定休日行ったのですが、子供達は楽しそうに戦っていて、違う学校の子たちとも仲良くなってくれて、親たちにも感謝されて、「ゲームで人をつなぐのって楽しいな」と思ったのがきっかけです。
デジタルゲームはみんなが持っていないと対戦したりっていうのができないので、自分の店を持ったらアナログゲームで地域の人達が年代関係なく交流できる場を作りたいと思います。
美容室は独りで行くもので、待合室にボードゲームがあっても誰と遊ぶのか疑問に思うが、そのあたりはどうだろうか。
僕のイメージでは待ってるお客さんや終わったお客さん同士の交流ツールとして活躍してくれればと思っております。イメージ的には銭湯や公民館で将棋や囲碁しているおじいちゃん的な。
あとは子育てママに利用してもらいやすい美容室を目指しているので、お子さん同士で遊んでもらったり、終わったお母さんと遊んでから帰るというのも意識しています。
実際のところ、お客さん同士が一緒になることはないが、その後の予約がなければ店長と遊んだり、親子で来たお客さんが遊んで行ったりしているという。店長さんと直接遊べるとは、何と贅沢なことだろうか。今後は定休日にイベントも計画しているとのこと。そうなればもっとゆっくり遊べるだろう。
待合室にボードゲームを置くという発想は、ほかの業種にも応用できそうだ。例えば歯科医院や小児科は、親子で訪れることが多く待ち時間が長い。そこに『スティッキー』や『バウンスオフ』など2人からでも遊べるものが置いてあれば、待ち時間も退屈せず有意義に使えるのではないだろうか。そのような可能性を感じた。
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