トイレを汚したのは誰だ?(Dirty Toilet)

前から汚れてました(ウソ)
トイレを汚したのは誰だ?
パーティーで最後までトイレをきれいに使うことを目指す正体隠匿ゲーム。プレイヤーの中に潜んでいる「汚し屋」を見つけ出せ! 新ボードゲーム党がゲームマーケット2016春に発表した新作。エッセン・シュピールへの出展も検討しているという。
プレイヤーに、今回の役割カードが配られる。5人なら「清潔好き」が3人、「汚し屋」が2人。最初に全員目を閉じて、「汚し屋」がお互いの仲間を確認する。
ゲームは5ラウンドにわたって行われ、そのうち3回トイレが汚れなければ「清潔好き」チームの勝利、3回トイレが汚れれば「汚し屋」チームの勝利となる。ラウンドごとに、何人がトイレにいくかが決められており、リーダーが今回トイレに行くメンバーを決め、承認されればそのメンバーがトイレに行く。さあ、その全員がトイレに行った後、トイレはきれいなままか、汚れてしまっているか……。
ここまで読んでお気づきの方もいらっしゃると思うが、ここまでは『レジスタンス』と全く同じ流れである。しかしここからがこのゲームのテーマを活かした変更点である。
トイレに行くメンバーは、リーダーの提案に従って順番にトイレに行ってくる。実際にトイレカードを部屋の外に置き、ひとりずつ出て行って帰ってくるというのを繰り返す。帰ってくるたびに「きれいにつかってきましたよ」「私が行ったときにはもう、汚れてました」などとコメントしてくる。いったい誰を信じたらいいのやら。妙にリアルである。
それから、ラウンドの最初にアクションカードが出ると、順番にトイレにいくのではなく、便器からはみ出さないようにウンコチップを投げるアクションラウンドが行われる。規程の距離から便器を模したボードゲーム箱に向かってポイ! これをリーダーが提案し承認した順序で投げ、規定枚数が便器に乗っていればトイレが汚れなかったことになる。わざと外したのか、それとも本気でやって失敗したのかを見極めなくてはならない。
6人プレイで20分ほど。「清潔好き」で、トイレに行ったときにすでに汚れていれば、前の人を告発することになる。しかしその前の人が「私が行ったときにはもう汚れていたんですよ」と言い逃れしたら? あるいは「あなたが汚したんじゃないの?」と疑われたら? 疑心暗鬼の展開が待っている。
アクションラウンドでは便器を模したボックスが滑りやすく、チップを載せることがほとんどできなかった。このゲームをやりこんでいなければ、ルールよりももう少し近くから投げることにしたほうがよいかもしれない。今回は「汚し屋」ばかり勝っていたが、アクションラウンドの成功率がもっと上がれば、「清潔好き」の勝率も上がるだろう。
トイレを汚したのは誰だ?
デザイン&グラフィック:北野克哉/新ボードゲーム党(2016年)
5~8人用/8歳以上/30分
北野克哉の店:正体隠匿パーティゲーム「トイレを汚したのは誰だ?」

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