もうお納めできません!
手番には自分のコマを順番に1個ずつ、ボード上のアクションマスに置いてアクションを行う。基本的には支持者チップを集め、支持者チップを貢物チップに変換し、貢物チップを売人に売って収入を得るという三段構え。支持者には魔女、悪魔、火竜がおり、それぞれ薬、銘酒、紅玉という貢物を出してくれる。どの支持者を取れるか、どの貢物に変換できるかはアクションマスによって異なる。
この流れを補足してくれるのが、要人タイルや政治カード。対応するアクションマスで使うことができ、貢物を追加してくれたり、追加のコマをもたらしたりする。しかし最も重要なのは売人で、ここが勝敗の要になるだろう。
売人は「貢物各1つを3金に」「銘酒2つを3金に」というように、貢物のセットを指定してお金にしてくれる。売人カードは獲得した順に並べられ、その順番に貢物を売らなければならない。途中で足りない貢物があると、その先の売人は使えないのである。できるだけ多くの売人に売れるように、注意深く貢物を揃えたい。
貢物は、売人のためだけのものではない。全員のアクションが終わると、「要人への納品」というイベントが起こり、現在の需要に応じて貢物を供出しなければならない。供出しなければ「負債」ポイントが上がり、ゲーム終了時に所持金を引かれてしまう。しかも需要はラウンドごとにどんどん増していくから、どこまで付き合うかも問われる。
5ラウンドでゲーム終了。各種ボーナスや負債を加えて、所持金の多い人が勝つ。
4人プレイで2時間。お金を支払うアクションマスもあって、序盤はカツカツ。「銀行」で借金をする(もちろん負債がつく)こともしばしば。貢物も頑張って集めては納品でほぼゼロになるため、売人までいく余裕がない。そのような中、納品をきちんとできると「発言力チップ」が得られ、それを集めるとお金にもなる「役場」で、ぽちょむきんすたーさんがリード。後半になるほど納品も難しくなるが、見事に揃えてきた。このリードを守って1位。私は最終ラウンドの納品を諦めて売人に切り替えたが及ばず。
貢物が1つでも足りないと行き詰まってしまうため、その一段階前の支持者集めから考えていかなければならない。そこに各アクションマスの効果と、ほかのプレイヤーの狙いも絡む。4つのコマ×5ラウンドで20手番しかないわけだが、その一手一手が濃厚なゲームである。
Dark Assembly 暗黒議会
横内宗幸/操られ人形館
1~4人用/15歳以上/60~120分