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『ジェンガ!』をお見逃しなく

YouTubeでボードゲームを検索してもなかなか国内のものがない今、短篇.jpというサイトで映画『ジェンガ!』が無料公開されている(http://bb.goo.ne.jp/special/tanpen/jenga/index.html)。大森研一監督。

ジェンガとはブロックを組んで作ったタワー。バランスゲームの決定盤として世界に君臨してるのは周知の通りだ。

近年、ジェンガをオリンピック正式種目に!..との声が多い中、我が国においても全国大会が開催されている。

このジェンガ戦士たちのお話をご紹介しよう!!

バランスゲームとして必要にして十分な内容をもったジェンガ。公式ページによれば、世界40カ国以上で発売されているという。遊んでみると指先の器用さはもちろん、どこのコマを抜くかの選択と、木製のコマの微妙なサイズの違いと木目による観察力が要求され、奥が深い。

この映画は、そんなジェンガにかける人間たちの物語を描く。まもなく行われる全国大会。前回大会で団体優勝したチーム真田は、部員が大量に退部してピンチを迎えていた。一方個人戦で優勝したミドリコは、チームコンビニを率いて優勝を狙う。勝つためには手段を選ばないチームコンビニを、チーム真田はどう迎え撃つのか? 人間模様あり、笑いどころあり、特撮(?)シーンありと見どころ満載だ。

ちなみにアメリカのハズブロー社は、スキーツアーとタイアップしてジェンガ大会を開いたらしい。そこでは高さ勝負の個人戦。また世界記録も公開されている。40と2/3階だとか。

国内販売はタカラトミーから。映画を見ているうちに無性に遊びたくなってしまった。

ぜひ見てもらいたいので映画の感想は書きません。ご覧になった方はコメント下さい。

ジェンガ

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ラー(Ra)

欲張りのリスクと楽しみ

タイルを競り落として豊なエジプト文明を築くゲーム。1999年のドイツゲーム賞2位。1時間以内に終わるほどほどのプレイ時間と、ただの競りゲームに終わらないプレイヤーの絶妙な駆け引きから定番中の定番といってもよいほどの人気ゲームで、絶版になってからもネットオークションで高騰していたが昨年ウーバープレイからほとんど同じデザインで再版された。
順番にタイルをめくって場に並べていく。一番多くもっていれば得点になるファラオ、種類を集めるほど得点になる文明、洪水タイルがあれば得点になるナイル、そのまま得点になる金塊、ゲーム終了時まで集めて得点にする遺跡などタイルによって得点方法はさまざま。タイルが揃ってきたところで、「ラー」のタイルがめくられるか、誰かが「ラー」宣言すると競りが始まる。
競りに使う太陽コマはたったの3つ。つまり1ラウンドに3回までしか競り落とせない。どのタイルでもほしいのは全員同じだが、それぞれの手持ちによってほしさは微妙に異なる。ナイル川ばかりの人は洪水タイルが手に入るまでは競りを控えたいかもしれないし、同じ遺跡を集めている人は大得点チャンスにもなる。競りに乗るか、降りるかにはほかの人の動向も関わってくるだろう。
それをさらに悩ましくさせるのは、競りに使う太陽コマの数字は公開であること。たとえ競り負けても、ほかの人に高い数字タイルを使わせればその後に楽になる。低い数字タイルでもタイルが微妙に少なくて皆が競りに乗り気でないときに使えば使い道がある。使った太陽コマは前の競りで使った太陽コマと交換し、次のラウンドで使えるようになる。数字タイルも、競りの対象だということを忘れてはいけない。
3回競り勝った人から抜けて行くので、残った人は比較的楽に競り落とせるようになる。しかしだからといってタイルめくり放題取り放題というわけではない。「ラー」タイルが既定数出てしまうと、3回競り落としていない人がいてもラウンドが終わってしまうのだ。「ラー」タイルが増えていくにつれ焦りも増す。もっとめくるか、途中で妥協するか。
ラウンドがいつ終わるか分からないというプレッシャーの中、たった3枚の太陽タイルが公開されていることによって生まれる競りの駆け引きはドイツゲームの最高峰と言っても過言ではない。
第2ラウンドに最後残ったわんこさんが強運でタイルを大量ゲットし1位。タイルの種類がいまひとつ飲み込めないうちはスムーズに入り込めないが、リファレンスなどを見てどれが今自分にとって必要なタイルかをしっかり押さえられるようになれば楽しみが急速に広がるだろう。正解は1つとは限らない。1回1回の競りが、痺れんばかりの悩みどころだ。
Ra
R.クニツィア / アレア, 1999