マイトロッコタウン(My Trolley Town)
生産して運んで加工して
建物を線路でつないで物資を運び、勝利点に変換するピック&デリバリーゲーム。アークライトから一般発売された『リトルタウンビルダーズ』のStudio GGによるゲームマーケット2023春新作で、見た目からもう面白そうと評判になっていた。その実際はいかに?
各自、最初は木を生産する「森」と石を生産する「山」から始まる。毎ラウンド、生産施設に資源キューブが置かれ、資源を使って線路や建物を建設。生産施設と加工施設をつないで資源を輸送する。輸送すると別の資源や勝利点に変わる。4ラウンドで勝利点勝負。特別な処理もなく、直感的なゲーム進行である。
プレイしてみて気付くのは、豊富な建物による選択肢の多さである。毎ラウンド基本1人しか建てられない基本建物のほかに、2つの山から次々と出てくる特殊建物があり、効果も生産や加工を行うものだけでなく、即時やゲーム終了時もある。最初は生産できない麦、羊、炭をどうやって手に入れ、過不足なく(ここが難しい)活用して得点に結びつけていくには、どの建物を作ればよいのか。良い建物が自分の手番に出てくるかという運もあるが、計画性も求められる。
もうひとつプレイして気付くことは、4ラウンドという短さである。2ラウンド目の盤面は、これで半分とは信じられないほどしょぼく、建物同士が噛み合っていないことも多い。しかし建物が増えるにつれて稼働するようになり、最終ラウンドで一気に花開く。輸送を伴う短期的・長期的なリソースマネージメントが楽しい。
このように多様な建物と、一気に上がる成長曲線により、ほどよいプレイ時間で何度も遊びたくなる作品になっている。この作品もやがて国内外の出版社から一般発売されるのではないだろうか?
マイトロッコタウン
ゲームデザイン:Shun & AYA/イラスト:AYA
Studio GG(2023年)
1〜4人用/10歳以上/30~60分
『アンジュ・ユナイト』side:α/side:β/ブリリアントパック Vol.1、9月1日発売
遊宝洞が制作し、2013年にKADOKAWAから発売されたTCG『アンジュ・ヴィエルジュ』をもとに、キャラクターや世界観を継承しつつ、ゲームシステムをリニューアル。ひとつの商品で全種類のカードが揃う「固定セット型カードゲーム」になった。TCG『アンジュ・ヴィエルジュ』との互換性はない。
セット内の178枚のカードを用いて43枚のデッキを構築し、互いにデッキを持ち寄って1対1の対戦を行う。side:αとside:βはカードスリーブの絵柄以外同じ内容だが、両方購入することでデッキに同じカードを3枚以上入れられるようになる。
『ブリリアントパック Vol.1』はside:αとside:βの収録カードにFoil・箔押ししたもので、1パックにランダムに2枚入っており、適宜差し替えてプレイすることでデッキを彩る。全72種(プレミアムカード67種、イラストの異なるパラレルプレミアムカード5種)。
発売を記念して、今月から全国で体験会が開かれる。会場・日程はこちら。
内容物(side:α/side:β):カード 178枚(通常カード65種各2枚、フレームカード2種各24枚)、ルール解説書 1枚、紙製プレイマット 1枚、カードスリーブ 1個(65枚入り)