シュピール’12:夕日のドライハーゼン(Drei Hasen in der Abendsonne)
エッセンのボードゲームメッセでは、ドライマギア、ハバ、ラベンスバーガーなどが出展する10番ホールに彼はいた。パートナーのK.カップラー(Kathi Kappler)さんも一緒である。ブースの中でゲームを説明しているのは、『ごきぶりポーカー』の作者であるJ.ツァイメ氏(フランス語圏の名前だが、ドイツに住んでいるのでゼメとは読まないそう)。「夕日のドライハーゼン」という出版社名である。
「ドライマギア(三人の魔術師)」という社名は、リュッティンガー社長とカップラー氏、そして同社のイラストを一手に引き受けるR.フォークト(Rolf ARVI Vogt)氏をとって名付けられた。「ドライハーゼン(三匹のうさぎ)」も同じ3人で、フォークト氏はドライマギアの仕事と掛け持ちしている。
当初は先述の通り、絵本を手がけていたが、今年初めてカードゲームを手がけ、4タイトルを発表した。『デア・イッセス(Der isses!)』は、リュッティンガー社長と縁の深い故A.ランドルフ氏の作品『ゼ・クエオ(Xe Queo!)』のリメイク。2人用の心理戦が楽しめる作品だ。『太陽と月(Sonne und Mond)』はJ.ツァイメの作品で、数字順にカードをプレイして5枚揃えるゲーム。相手の場に出して妨害することもできる。『ビンバン(Bim Bamm!)』はM.パルムとL.ツァッハの作品で、山札から引いたカードと同じ動物を、場札から探すキッズゲーム。そして『カルタ神経衰弱(Klatsch-Memo)』は、カードをめくって同じ絵が出たら両方をすばやく叩くキッズゲーム。めくったカードは外れても表にしたままにしておくので、緊張がどんどん高まる。
来年のニュルンベルク国際玩具見本市では、『チャオチャオ』の再版が予定されている。夕日が燃えて、日没は当分来なさそうな感じだ。
ドライハーゼンのリュッティンガー氏。イラストレーターなので、ゲームの説明を聞いても絵の素晴らしさばかり話したがる。
日本版The One Hundred投票開始
5800名のメンバーを有するmixiのコミュ「ボードゲーム」で、毎年恒例の「日本版The One Hundred」投票が始まった。12月15日まで受け付ける。
アメリカのブログで行われたものに刺激されて2005年から毎年行われている年末の恒例行事。各自好きな非電源系ゲームを15個挙げ、それを集計して100位までを発表する。発表年、生産地共に不問で、TRPG・TCGも含めてかまわない。昨年は161名が投票している。
過去の1位は『カタンの開拓者たち』(2005、2006、2008、2010、2011)が5回と圧倒し、『アクワイア』(2007)、『ドミニオン』(2009)が1回ずつ。1年以内に発売された新作は例年1割くらい入るが、10位以内に食い込むのはなかなか難しくなっている。昨年では『世界の七不思議』と『テレストレーション』が10位以内に入った。国産オリジナルはさらに上位に入りにくく、昨年は『ワードバスケット』が最高で30位、『ヴォーパルス』が48位、『シャドウハンターズ』が61位。
コミュのメンバーが昨年から800人近く増えた今年、結果はいかに。
・mixiボードゲームコミュ:日本版The One Hundred 2012(要mixiアカウント)
・過去の結果:2005|2006|2007|2008|2009|2010|2011