明治時代に札幌に開拓移住した地方藩士となり、札幌農学校で子弟を育成して、氏族の名声を競う2人用ボードゲーム。「精神科医のボードゲーム日記」のtakewatch氏がデザインし、『アマルフィ』に続いてリリースされたストラテジーゲームである。
手番にはの王学校、中央市庁舎、開拓使村、異人館のいずれかを選び、資源を支払ってアクションポイントを得る。そのアクションポイントで移動先に対応するアクションを実行する。ワーカーを増やし、そのワーカーを開拓や市議会に出し、さまざまな効果をもった建物やボーナス得点をもたらす有力者を獲得する。
手番プレイヤーがアクションを行った後、相手も同じアクションを実行する。このバリアブルフェイズにより、自分だけが得をするアクションを選べるか、互いの状況と狙いをよく見極めて行動することが勝利の鍵となる。
選択した行動によって「収穫」と「決算」という2つのトラックが進み、収穫では開拓の進度によって資源やお金が、決算では市議会のマジョリティで得点が入る。収穫と決算が合計5回発生したらゲーム終了で、合計得点で勝者を決める。
建物と有力者の組み合わせによってゲームごとに異なる戦略が生まれ、うちばこやプロデュースのハイクオリティなコンポーネントも見どころ。ミドル級のほどよいプレイ感で濃厚な戦いが楽しめる。
Sapporo -1876-(Yamada / Uchibakoya, 2022)
札幌開拓テーマの2人用ゲーム。手番プレイヤーのアクションを相手もできるので、ミラーリングプレイの連続になるが、アクションコストで支払う資源やお金を見て小さな差を重ね、鼻差で勝つことを目指す pic.twitter.com/NVMLEbNSqy— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) July 26, 2022