ルールを聞くと「それって『ビンゴ』じゃないの?」と思うほど簡単である。ランダムに番号が発表されるのを、ただ自分のシートのマスに書きこんでいくだけ。全部埋まったら得点計算で、うまく並んでいるほど高得点になる。何人でも、何十人でも遊べる。時間もあまりかからず、2ゲーム、3ゲーム続けて遊んでもいい。
『ビンゴ』はくじ引きだが、『ストリームス』はゲームである。発表された番号は、どのマスに書きこんでもよい。最終的には、数の小さい順に並べなければならないので、小さい数字は左端の方、大きい数字は右端の方に書くことになるが、中間くらいの数字となると悩ましい。
確率計算は有効だが、もちろんいつも確率が高いほうになるとは限らない。40枚の数字カードのうち、使うのは20枚。数字は1〜30で、中間の数字は2枚ずつ入っている。さらに、どの数字にでもできる☆カードがある。カードの構成が絶妙だ。
マスが残り少ない終盤は、カードがめくられるたびにあちこちで悲鳴が上がる。小さい順に並んでいる列が、途中で分断されてしまうのである。計画から外れた数字も、どこかのマスに書きこまなければならない。その「ゴミ捨て場」の選択も、勝敗を分ける。
そして得点計算にまた一工夫ある。基本的には列が長いほど得点が高いが、ある長さでは下がってしまうところがある。そのためエキスパートには、わざと列を崩すといった高等戦術(?)も求められる。
みんな同じ数字でやるので、序盤は置く場所に違いがないが、中盤くらいから少しずつ変わってくる。「16来い、16!」「うわーここで1かよ!」1枚めくられるたびに一喜一憂の声があちこちで上がり、それが終盤に向けてどんどんエキサイトしていく。そして悔しいのでもう1ゲーム。非常に盛り上がった。
Streams
居椿善久作/すごろくや(2011年)
6歳以上/1人〜何人でも/10分
高円寺0分:ストリームス