『スモールワールド』デザインコンテスト
29カ国から251名が参加し、702ものアイデアが寄せられた。アメリカとヨーロッパのエントリー数がほぼ同じで、オーストラリア、中国、チリなどからの応募もあったという。デイズ・オブ・ワンダー社によると優れたアイデアが多かったため、1つに絞ることができず、大賞3作と、2位9作が選ばれた。そして、これらのアイデアをもとに、4つの拡張が制作されることになった。
このうちエッセンで発売されるのは『スモールワールドの貴婦人(Grand Dames of Small World)』と『呪われた!(Cursed!)』の2つ。前者は新しい種族として女神官、白い婦人、ジプシーの3種族と、特殊能力として「歴史家の」と「平和を愛する」が入っている。後者は新しい種族としてコボルドとゴブリン、特殊能力として「呪われた」「群れになった」「略奪する」「ひっかきまわす」「男の」が入っている。
3つ目の拡張である『スモールワールドのリーダー(Leaders of Small World)』は種族を選ぶときに使うチップのセットで、コンテストの参加賞として送られたほか、一般ユーザーにはボードゲームギークを通して11月に頒布される。4つ目の拡張『スモールワールドの伝説(Tales & Legends of Small World)』は来年に発売される予定。
なお、大賞を受賞し、アイデアが実現化された3人(ドイツ、イタリア、オーストラリア)にはエッセン国際ゲーム祭の往復旅費が、2位の9人には100〜150ドルが賞金として贈られる。
・Days of Wonder News Center:The Envelope Please…
ドイツ人も普通ボードゲームを遊ばない
毎年数百の新作ボードゲームが発売されているドイツ。ドイツ年間ゲーム大賞の知名度は高いし、新作レビューが新聞に載ることも珍しくない。普通の家族でも結構頻繁に遊んでいるだろうと思うと、実はそうでもないらしい。
家族でボードゲーム・カードゲーム(トランプも含む)をどれくらい遊ぶかという調査をネットで見つけた。ALLBUS(Die Allgemeine Bevölkerungsumfrage der Sozialwissenschaften、全ドイツ社会学アンケート)である。頻度を1=全く遊ばない、2=めったに遊ばない、3=月1回程度、4=週1回程度、5=毎日で回答してもらい、平均を取っている。合計3000家族ほどの回答。1998年。
その結果は以下である。
40歳以下・独身 1.9
40歳以下・夫婦・子供なし 2.3
40歳以下・夫婦・子供あり 2.5
41〜59歳・夫婦・子供あり 2.4
41歳以上・夫婦・子供なし 2.0
41〜59歳・独身 1.7
60歳以上・独身 1.7
全平均 2.1
平均すると、めったに遊ばない〜月1回程度の間に収まっている。小さい子供のいる家庭でも年に数回、子供がいなければ年に1回あるかどうかというくらい。だとすればせいぜいお正月に遊ぶくらいの日本と大差ない。ドイツ人だからといって、ボードゲームの話題を振っても全然知らなかったということが多いのも頷ける。
ただ、そのお正月に遊ぶものが、トランプと人生ゲームなのか、その年の年間ゲーム大賞受賞作なのかという違いで、日本との違いが際立つのかもしれない。年間ゲーム大賞の知名度を維持しているマスコミの力は大きい。
それにしてもどうしてあれだけたくさんのメーカーが次々と新作を出せるくらいのマーケットがあるのかといえば、少数ではあるがコアなファミリー層がいることと、輸出(特にアメリカ向け)が成長していることがあるのではないかと思う。
ゲームをたくさん買って毎日のように遊んでいる人が、1000人に1人なら平均には数字が出ないが、その1人が年に10個も20個もコンスタントに買っているならばマーケットは成り立つ。昨年のエッセンで何人かの子連れの家族にインタビューしてそう感じた。エッセン国際ゲーム祭の入場者数は、ゲームマーケットの100倍である。
近年、アメリカ市場がドイツゲームの受け皿になっている。英語版でも印刷はヨーロッパであることが多く、リオグランデなどの名前で輸出する数は、ドイツ国内で売る分よりもはるかに多いという。
この2点の原因については、さらに調査を進めてみたい。