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『レッドドラゴン・イン3』日本語版、8月23日発売

アークライトは8月23日、独立型拡張セット『レッドドラゴン・イン3(The Red Dragon Inn 3)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・G.ボットン&J.モロー&C.ボーム、イラスト・、2~4人用、13歳以上、30~60分、4500円(税別)。単体でも、ほかのレッドドラゴン・インシリーズと合わせて5人以上で遊ぶことができる。
一昨年にカナイセイジ氏の翻訳で日本語版が発売された『レッドドラゴン・イン』の続編で、オリジナルは2011年にスラグフェストゲームズ(アメリカ)から発売された。
日中迷宮を進み、モンスターを倒して持ち物を奪ってきた冒険者たちが、酒場宿「レッドドラゴン・イン」で飲んで賭けての大騒ぎをするゲーム。金貨を盗まれないように注意して、最後まで意識と金貨を保っていられるのは誰か。
新しいキャラクターとして修繕屋のウィズジル、調合の達人フレンク、はぐれ者のケイリン、敬虔なセレナが登場。1と2のキャラクターを組み合わせて遊ぶこともできる。
内容物:カード類計243枚(プレイヤーデッキ40枚×4、飲み物カードデッキ30枚、ポーションカードデッキ18枚、歯車カードデッキ18枚、ウルフリックカードデッキ12枚、セレナの信仰心カード1枚、早見表4枚/カードサイズ:88×63mm)、セレナの信仰心マーカー1個、プレイヤーマット4枚、耐久力マーカー4個、酩酊マーカー4個、金貨50枚、ルールブック1冊、キャラクター解説書1冊
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納期まで時間がなくて・・・夏

テンデイズチームも大わらわのようだが、今月はボードゲームの日本語版制作者にとって、一年で最も忙しい時期となっている。当サイトの管理人も、非常にタイトなスケジュールで翻訳と校正が入っており、睡眠時間を削って対応している。


当サイトの管理人は主に、ドイツの出版社のボードゲームを翻訳することが多い。ドイツの出版社だからドイツ語というのは昔の話。今ではドイツの出版社でも英語のルールが優先となっている。ある出版社から、英語のルールとドイツ語のルールで違いがある場合、英語のルールを採用するように指示された。ドイツ語から翻訳できないのは少々寂しくもある。
英語も以前はドイツ語から機械翻訳した感じだったが、この頃はすごくこなれている。もしかしたら最初に英語ルールを作って、それからドイツ語訳しているのかもしれない。レイアウトも、英語ルールのほうが整備されており、ドイツ語ルールは手抜き感が漂うこともある。
英語優先になった理由は明白である。数年前まで10月のシュピール(ドイツ・エッセン)に合わせて多くの出版社が新作をリリースしていたのが、最近は8月のジェンコン(アメリカ・インディアナポリス)に合わせるようになってきている。英語版か、英語を含む多言語版を先に作らなければならないが、ドイツ語版はその後でも間に合う。
秋の新作ではなく夏の新作になったことに加え、日本市場の拡大に伴い、日本語版が前倒しで制作されるようになったのも大きい。以前であればシュピールでの評判を参考にして、初めは輸入版で様子を見て、売れ行きが良ければ日本語版に切り替えるということがよく行われていたが、そうこうしているうちに次の新作が出てしまって話題性が薄れるのが現状。そこで最も早いパターンであるオリジナル版と同時制作を目指すことになる。
というわけで海外の出版社も日本の輸入代理店も大急ぎでボードゲームを進めているこの時期。ドイツ年間ゲーム大賞のT.フェルバー氏が「納期を急ぐあまりルールの分かりやすさや漏れのないことに十分な注意が払われていない」と嘆いたのは、ドイツの出版社に限った話ではない。短い納期でも何とかエラッタを出さないで済むように、神経をすり減らす日々が続く。