ドイツゲーム各賞受賞2000

2000年の各賞は以下のゲームに贈られました。

年間ゲーム大賞 Spiel des Jahres
大賞:トーレス(Torres/W.Kramer & M.Kiesling/Ravensburger)
最終ノミネート:カール大帝(Carolus Magnus/L.Colovini/Winning Moves)
〃   :操り人形(Ohne Furcht und Adel/B.Faidutti/Hans im Glueck)
候補作品:王と枢機卿(Kardinal und Koenig/M.Schacht/Goldsieber)
〃  :カーディナル(Kardinal/W.Panning/Holzinsel)
〃  :ラ・チッタ(La Citta/G.Fenchel/Kosmos)
〃  :メトロ(Metro/D.Henn/Queen Games)
〃  :ポートロイヤル(Port Royal/W.Panning/Queen Games)
〃  :タージマハル(Tadsch Mahal/R.Knizia/alea,Ravensburger)
〃  :ビンチ(Vinci/P.Keyaerts/Eurogames Descartes)
〃  :ゼヘツ(Zertz/K.Burm/Schmidt Spiele)
〃  :ゾフインズー(Zoff im Zoo/D.Matthaeus & F.Nestel/Spiele von Doris und Frank)
子供ゲーム賞:アルボス(Arbos/A.Mueller & M.Arnold/M+A Spiele)

ドイツゲーム賞 Deutscher SpielPrice
金賞+金の羽根賞:タージマハル(Tadsch Mahal/R.Knizia/alea,Ravensburger)
銀賞:トーレス(Torres/W.Kramer & M.Kiesling/Ravensburger)
銅賞:フィレンツェの匠(Die Fuersten von Florenz/R.Ulrich & W.Kramer/alea,Ravensburger)
4位:ラ・チッタ(La Citta/G.Fenchel/Kosmos)
5位:ビンチ(Vinci/P.Keyaerts/Eurogames Descartes)
6位:操り人形(Ohne Furcht und Adel/B.Faidutti/Hans im Glueck)
7位:カール大帝(Carolus Magnus/L.Colovini/Winning Moves)
8位:王と枢機卿(Kardinal und Koenig/M.Schacht/Goldsieber)
9位:モルゲンランド(Morgenland/R.Breese/Hans im Glueck)
10位ゾフインズー(Zoff im Zoo/D.Matthaeus & F.Nestel/Spiele von Doris und Frank)
子供ゲーム賞:海賊ピット(Piraten-Pitt/W.Kramer/Haba)

アラカルト(『フェアプレイ』誌選カードゲーム賞)a la carte
1位:操り人形(Ohne Furcht und Adel/B.Faidutti/Hans im Glueck)
2位:ゾフインズー(Zoff im Zoo/D.Matthaeus & F.Nestel/Spiele von Doris und Frank)
3位:フォーメルファン
4位:命中!
5位:スペースビーンズ
6位:ポートロイヤル
7位:ネコねこ
8位:エルフェンキング
同点8位:オールザウェイホーム
10位:ザブカ

ゲーム100選 Games 100
・ゲームオブザイヤー:モルゲンランド(Morgenland/R.Breese/Hans im Glueck)
・ファミリー戦略ゲーム
1位:王と枢機卿(Kardinal und Koenig/M.Schacht/Goldsieber)
2位:銀のドワーフ
3位:アムステルダムの商人
・ファミリーゲーム
1位:カフェインターナショナル
・戦略ゲーム
1位:フィレンツェの匠(Die Fuersten von Florenz/R.Ulrich & W.Kramer/alea,Ravensburger)
2位:ラ・チッタ(La Citta/G.Fenchel/Kosmos)
3位:タージマハル(Tadsch Mahal/R.Knizia/alea,Ravensburger)
・アブストラクトゲーム
1位:ゼヘツ(Zertz/K.Burm/Schmidt Spiele)

ゲーマーズ・チョイス賞 Gamers Choice Awards
多人数用ベストゲーム:フィレンツェの匠(Die Fuersten von Florenz/R.Ulrich & W.Kramer/alea,Ravensburger)
最終候補:モルゲンランド(Morgenland/R.Breese/Hans im Glueck)
〃  :アッティラ
〃  :カルカソンヌ
〃  :アムステルダムの商人
〃  :ハリウッド
〃  :王と枢機卿(Kardinal und Koenig/M.Schacht/Goldsieber)
〃  :ラ・チッタ(La Citta/G.Fenchel/Kosmos)
〃  :指輪物語
〃  :メトロ(Metro/D.Henn/Queen Games)
〃  :モリシス
〃  :操り人形(Ohne Furcht und Adel/B.Faidutti/Hans im Glueck)
〃  :タージマハル(Tadsch Mahal/R.Knizia/alea,Ravensburger)
2人用ベストゲーム:バトルクライ
最終候補:バベル
〃  :雷鳴と稲妻
〃  :スターウォーズ
〃  :ゼヘツ(Zertz/K.Burm/Schmidt Spiele)
※2001年分

※赤字は3つ以上の入賞があるゲーム

 大賞は「トーレス」でしたが、他の賞と兼ね合いで見るとの「タージマハル」「操り人形」あたりに人気が集まっていたようです。年間ゲーム大賞審査委員会の掲示板に、「トーレスはどこも目新しさがないのに年間ゲーム大賞を取るなんておかしい」という書き込みがありましたが、3Dというところを除いてはどうしても前年の受賞作「ティカル」を連想させてしまうところに、審査員と愛好者の開きが出たようです。一般愛好者には「タージマハル」の方が受けました。「タージマハル」はR.クニツィアの作品で、年間ゲーム大賞では最終ノミネートもされませんでしたが、ドイツゲーム賞1位でエッセンの羽根賞になりました。まさに今年も「無冠の帝王」ですね。年間ゲーム大賞最終ノミネートの「カール大帝」でも審査員と一般愛好者の熱が違っているようです。

注目されるのは、ラベンスバーガーの新ブランド、aleaです。昨年の「ラー」、「チャイナタウン」のインパクトも強いところですが、今年は「タージマハル」と「フィレンツェの匠」をヒットさせました。出すもの全てハズレなしといったところです。「貴族の務め」のリニューアル版や、「ジェノヴァの商人」「ロイヤルターフ」「ワイアットアープ」など注目の新作が続々登場していて、今後が楽しみです。

もうひとつ、面白いのは「ゾフインズー」です。日本では「強弱のわかりにくい大富豪」といった程度の評価ですが、年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞、カードゲーム賞のいずれにも顔を出しています。弱肉強食を取り入れたところが受けたのでしょうか、それとも渋好みの小メーカー・ドリス&フランクへのエールなのでしょうか?