朝日新聞(12月4日朝刊)の国際欄に、「ドイツ ボードゲーム王国」と題する記事が掲載された。エッセン・シュピールやドイツ年間ゲーム大賞、ニュルンベルクのドイツ・ゲームアーカイブスなどについて詳しく説明されている。
朝日新聞ウィーン支局長の玉川透記者による記事。10月に開催されたエッセン・シュピールの様子から始まる。『街コロ』をプレイしていたドイツ人夫婦のインタビューから始まり、シュピールの発祥と現在に触れる。ドイツは世界最大の「盤ゲーム大国」とし、ドイツ年間ゲーム大賞と、受賞作として世界的に成功した『カタン』(Amazon
次に国を挙げてボードゲームを研究・保存している事例としてニュルンベルクのドイツ・ゲームアーカイブスを紹介。「ドイツの伝統文化」という専門員の言葉から、ボードゲーム王国になった経緯を探る。敗戦国として戦争シミュレーションゲームがタブーだったことに加え、皮肉好き、理論好きな国民性が独自の発展を促したという。皮肉が現れた作品として、『我々は一つの国民だ!』(国内販売タイトル:われら人民、テンデイズゲームズ)、労働市場改革を扱う『ハルツ4(Das Hartz IV-Spiel)』(国内未発売)を紹介している。
また、教育面で協力ゲームが注目されているとし、『パンデミック』が欧米の学校や企業で授業・研修に採用されていること、難民と地元住民との交流促進に協力ゲームを活用する自治体が少なくないことを紹介する。最後に、ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた『街コロ』(Amazon
朝日新聞は3月に『枯山水』を取り上げ、ブームの火付け役となったほか(TGiWニュース)、6月に教育欄で「梅雨こそボードゲーム」という記事を掲載している(TGiWニュース)。国内のボードゲーム事情が紹介されることは珍しくなくなってきているが、ドイツの今を伝える記事は珍しく、注目される。
・ドイツはボードゲーム大国 国民性とマッチ、大量の新作