都内自宅ゲーム会 06/03/18

ボードゲームキングダム定例会06/04/01

毎月第1土曜日、オフィス新大陸がエンターブレイン社のホールでゲーム会を開催している。最新のゲーム、国内ではあまり紹介されていないゲームがインストつきで遊べ、気に入ったらその場で購入することもできる。オフィス新大陸が提唱する普及の3本柱~情報の発信、遊ぶ人・場所作り、ゲームの提供~うち、後二者を提供するもので、参加者は新作好きなフリークなどで定員の30名を毎回上回るほどだという。今回は年度始めということで参加者少なめだったが、その分じっくりと遊ぶことができた。今日はエイプリルフールということでブラフ大会。こういうテーマ会があると久しぶりに定番が遊べてよい。

ドラコニアへの道チャオチャオアンダーカバートリックトラックトロールブラフ

ドラコニアへの道(Der Weg nach Drakonia / F.ユング / ファンタジープロダクションズ, 2005)

ドラコニアドラコニアへの道ははてしなく

 戦士・神官・盗賊・魔法使いでフォーメーションを組んで、ドラコニアをめざすレースゲーム。カードを出して進むが、戦士は誰かを攻撃したり、神官は攻撃された人を治したり、盗賊は誰かを戻したり、魔法使いは位置を交換したりと、職業によって能力が違う。また、どの職業の人を進めるのかもカードに指示されており、指定された自分の職業がなければほかの人のを進めることも。スタートからドラコニアまではたったの6マスなのに、行きつ戻りつ、白熱した戦いが繰り広げられる。遠いよ~。
 ポイントはカードをためこんで一気に使える点。うまくコンボが決まれば一気にトップに躍り出ることもある。コンボを成功させるには、カードの指示に合致するような上手なフォーメーションが必要だ。
 5人プレイ。怪我を治す神官が真っ先に攻撃されるのはゲーマーだから当然として、そのとばっちりで攻撃されたまま動けなくなっている人続出。そのせいか盗賊で戻されたり、位置を交換されたりして一進一退が長引く。途中のマスを抜いたショートプレイだったがそれでも45分かかった。わがドワーフ軍は戦士をたくさん出して切り込んだが、長引くにつれて引きずり落とされて最下位。コンボを決めようにも、自分の手番までに陣容ががらりと変えられているので、狙ったようにはうまくできなかった。(写真:FantasyProduction)

チャオチャオ(Ciao, Ciao… / A.ランドルフ / ドライマギア, 1997)

チャオチャオは最後の別れ

 ゲーム内容はこちら。ブラフゲームとは、ばれなければカードの引きやダイスの目を正直に申告する必要がない(ウソをつくことで自分が有利になる)ゲームのことである。チャオチャオの基本データはダイスの目。つまり当然のことながらダイスゲームとしての要素もあるわけで、高い目を出してウソをつかずにすむのが何よりもよい。そしてゲーマー同士では、リスクを考えてウソの告発は消極的になってしまうため、純粋に高い目が出るかどうかの勝負になると思った。
 相手のコマが橋の先のほうにあると、どうしても告発できない。きっとそこがウソのつきどころなのだろう。反対に、まだ橋を渡り始めたばかりでは告発してもダメージは少ない。こうい駆け引きがあるのだが、あまりにポーカーフェイスで普通に答えるので判断できず、淡々としたゲームになった。

アンダーカバー(Heimlich & Co. / W.クラマー / アミーゴ, 2001)

スパイは隅々まで気を使うんだなあと

 ゲーム内容はこちら。このゲームのブラフはカモフラージュである。今回は予想バリアントを採用。スパイが29点に達したら、何色を誰が担当しているか予想して、最後に正体を明かしたとき、当たっていれば1人5点入る。
 このバリアントだと、相手を読み、自分を読ませないようにして1手1手注意深く進めるようになるので、ゲームに緊張感があってよい。カモフラージュの重要性がさらに高まっている。もちろん、カモフラージュしすぎて自分のコマを蹴落としまくると後で挽回が難しくなるから、マークされない絶妙な打ち回しがポイントになる。自分のコマはさりげなく。
 予想フェイズが終わると、誰でも姿を明かしてあからさまな得点稼ぎに走り始めるものだ。しかし今回は慎重派が多い様子。それもそのはず、中途半端な段階で正体を明かすと、-3点の廃墟にこぞってぶちこまれてしまうのだ。そうなると今度は狙ったタイミングで得点計算を起こせるよう、高いダイス目を出せるか否かが勝負。10点の建物にある金庫に飛び込んで10点を稼ぐことができた私が7人中3人を当ててそのまま逃げ切り。コマの動かし方だけでなく、小さな仕草や言動も判断材料になってしまうので、息が詰まるような濃い時間を過ごせた。

トリックトラックトロール(Trick Track Troll / A.ファッサウアー、P.ヘルスツカ / クレー, 2002)

子どもにはこういう双六を与えたいものです

トロールのクリスタル探検。スタート地点の反対側にあるカギを取って、中央の鉱山に入り、再びスタート地点に帰ってくる。子ども向けの双六だが、ダイスを振って回す円盤でコースがどんどん変わり、なかなかままならない。特に中央の円盤は歯車で連動しており、集まってきたトロールに一喜一憂のドラマをもたらす。
 大人が遊ぶので当然、円盤は相手を邪魔するように回す。円盤の上に乗ったまま回されてしまい、とんどもない遠回りになることも。最後はちょうどの数でないと上がれないので、途中で多少差が開いても、最後は接戦になるようにしてある。
 円形で歯車がたくさん配されたボードも素敵だが、クリスタルがトロールの背中に収まるというコンポーネントもよい。小さい子供をもつ親ならきっと見た目だけでひきつけられるだろう。子ども向けなので中央のクリスタルは人数分用意されているが、これを減らして奪い合いにしようかとか、よからぬことを考える大人たちだった。(写真:Reichder Spiele)

ブラフ(Bluff / R.ボーグ / ラベンスバーガー, 1994)

信用第一、安全第一

 その名の通りブラフゲームだが、出てもいない目を強気でビッドするのはしばしば自滅を招くので(ただし人数が絞られるほど、ブラフの重要性は上がっていく)、ありえないような目を出して正直(高め)に申告し、ブラフをかけた人にもう1度「ウソだろ~!」(嘆き)を言わせるゲームなのではないかと思う。一度そのショックを与えると、「この人の今日のダイス目はノってるんじゃないか」という思い込ませ、後半を有利に進められる。
 もちろん、しょぼい目しか出ないのに厳しいビッドが回ってきたら、ブラフを使ってはね返さなくてはならない。ダイス弱者に残された最後の道ブラフ。しかし振り直しもへぼくて敗北。

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