この2月は同人誌の記事作りということもあって本当に毎週ゲームをやってしまいました。今回は康さん、N君、Kさん、私の基本メンバーに加え、ゲストとして今年から頒布会に入ったというSさん。
マンモスの谷(Valley of Mammoth/B. Faidutti/EurogamesDescartes 2001)
ボードはヘックスで構成されており、それぞれの種族はキャンプから始まります。動物がボードの周囲から出現してくるのでそれを狩ったり、川辺や湖で漁をしたり、森で採集したりして、食料を調達します。そして種族同士との抗争に勝って相手の種族の女性を奪って子孫を殖やしていきます。夏と冬の季節があり、それぞれのイベントカードで起こるかんばつなどの被害に耐えながらキャンプを4つにすることが目的です。
食料がないとどんどん餓死するし、抗争が起こるとどちらかが全滅するまで続くので、人の減りは想像以上に早く、一方女性がキャンプにいないと子供が増えないので、相当うまくやりくりしないとあっという間に絶滅の危機に瀕します。事実、食糧難で激減したSさん、抗争に敗れて味方を失った私、そして狩りに失敗し続けたKさんはみんな女性1人だけの寒村で糊口をしのぐことに。N君は湖が凍りついたときに新開地に打って出ましたが湖が解けてからは孤立無援。康さんに放った最後の鉄砲玉も玉砕し、Yさんの圧倒的な勝利に終わりました。
同社から出た類似テーマのゲーム「エボ」よりもずっと厳しいように感じます。弱い者からどんどん脱落するか(最初の1年だけ復活できるが、後はなし)、脱落同然になるので、2年目以降で1人が絶滅したら終了というルールにしてもよいかもしれません。
でも楽しかったです。 特に高倉健が、ついにブチ切れるシーン。あれで康さんを全滅させていたら、まさに「あばしり番外地」ラスト15分でしたな。」
環境は厳しすぎます。ブリザードによって食料を取りにいけなかった村が壊滅状態になったのを私は見ました。超サバイバルゲームです。私は始めにマンモスの狩に成功して以来良好な食料事情に恵まれましたが、めぐり合わせが悪ければ面白くない人も出るかもしれません。
「操り人形」のファイデュッティーのリ・リリース作品です。一昔前のゲームにありがちなバランスの悪さを感じますが、同じく特徴である根源的な面白さのあるゲームだと思います。」
ババンク(Vabanque/B. Faidutti, L. Colovini/WinningMoves 2001)
カジノには12のテーブルがあります。プレイヤーははじめチップを置きながら、それぞれのテーブルのレートを決めます。次に手札の3枚のカードをどれかのテーブルに裏向きに置いて、カジノを操作します。手札にはテーブルのレートを倍加するカード、誰かが取った賞金をそっくり頂戴するイカサマ師カード、そして何の効果もないブラフカードがあります。カードを置いたら、どのテーブルで勝負をするか、自分のコマを移動させます。コマの移動が終わったらカードをオープンして配当です。
レートが50だったとしましょう。そこに誰かが倍加カードを置いていればレートは100(2倍)、2枚置いていれば150(3倍)になります。そこにコマを置いているプレイヤーは、普通この賞金をもらえる訳ですが、もしイカサマ師があったら、この賞金はそっくりいかさま師を置いたプレイヤーに取られてしまいます。
レートの高いテーブルにはカードが群がります。中にはさらに倍にして大儲けしたい欲張りさん、それをそっくりかすめとりたいイカサマ師、それらの振りをして他プレイヤーを威嚇するためのブラフなど、いろいろな可能性が考えられ、プレイヤーはコマをどのテーブルに動かすか大いに迷うのです。しかもレートは後半どんどん上がっていきます。裏をかき、裏の裏をかき、裏の裏を…という心理戦を制するタフな精神の持ち主がゲームに勝つことができるでしょう。
これだけの濃い内容なのに、時間は30分ほど。2回やりましたが2回ともSさんが勝ちました。前半1位でいると徹底的なマークにあうので、2位か3位につけておき、他プレイヤーがイカサマ師で倒れるなか、自分の倍加カードを確実に取っていくというやり方でした。
相手の手札を置く順番の癖を記憶したいのだが、全てのカードを最後に公開しないところが良い! 自分のコマで得点することに気を取られがちだけど、相手のコマとカードを上手く利用することの方が強いと思う。運良く利用できればだけど・・・」
久々に手応えのあるゲームです。「ブラフ」に匹敵するかも。洗練されているという点では「ブラフ」に一歩譲りますが、テーマ性、演出の妙という味付けが独特の雰囲気を醸しています。私はコンポーネントにもやられました。基本的に木駒大好き派なのですが、付属のチップはかっこよすぎです。
一回目つかめなかったので2回やりました。後半につれポイントが大きくなり、点数の少ない人ほど順番が後(つまり、状況をつかんで行動できる)になるので、後半逆転パターンが有力か(1回目はそのパターン)と思われましたが、2回目は先行逃げ切り。パターンがなく、逆転も可能というのは長く愛されるゲームの特性の1つだと思います。こういうゲームを作りたいものですね。」
サンマルコ(San Marco/A. R. Moon, A. Weisbrum/Ravensburger,2001)
今回も前半首位だった康さんが叩かれてどんどん後退、2位だったN君が最後に追い抜いて勝利。首位になってしまったら3位や4位と組むなどの方法があるかなと思いました。談合をしてはいけないというルールはなかったのですが、おおっぴらにありにしたらこのゲーム、すごい時間がかかりそうです。そうでなくともカードを分配するのに、迷いに迷って時間がかかるのですが。
ロイヤルターフ(Royal Turf/R. Knizia/Alea2001)
楽しい仲間とワイワイやれるし、初めて会う方々とも盛り上がれる。この日一番楽しかったなぁ。 皆さんとも多少会話ができたし。やっぱダイスゲームって好き。」