カイト(Kites)
気が抜けない凧揚げ
6本の砂時計が落ち切らないように凧カードを出す協力ゲーム。『サグラダ』のフラッドゲートゲームズが昨秋発表した作品で、スカウトアクションで6位と高い評価を得た。同時プレイのリアルタイムゲームではなくターン制で、急いで出せばいいというわけでもなく、砂の状況の冷静な観察が求められる。
砂時計を横にしてスタート。手番にはカードをプレイして、対応する砂時計を逆さまにし、山札からカードを引く。山札をなくし、手札をすべてなくすことができれば全員の勝利、その前にいずれかの砂時計が落ちきったら負けと、ルールは一言で説明できる。しかしゲームは一筋縄ではいかず、相当な緊張感がある。
ポイントの1つ目は、30~90秒と色によって異なる時間。赤の砂時計は最も短く、逆さまにする頻度が上がる。長いものも油断しているといつの間にかぎりぎりになっている。
2つ目は、2つの砂時計を同時に逆さまにするカードの存在。砂の量が異なるために、残り砂の量も違う。逆さまにしたばかりの砂時計を再び逆さまにすると、残りの砂があまりなくてたちまちピンチになる。ときにはわざと少し待ってカードをプレイするという場面もある。
3つ目は、白い砂時計。これはジョーカーで、どの砂時計の代わりにでもなるが、山札がなくなったらもうひっくり返すことができない。つまり白の砂時計が最終期限となる。このため、山札がなくなってから一段と緊張感が増すようになっている。
相談は可能で、今なくなりそうな砂時計のカードを持っているプレイヤーは名乗り、そのプレイヤーまでノータイムでつなぐのが基本。プレイ時間は短いが、砂の観察で神経を使うので成功したときの達成感がすごい。
慣れたら上級モードで相談禁止や、手札の移動、全部の砂時計を逆さまにするなどのカードを加えて難易度を上げることができる。
Kites
ゲームデザイン:K.ハマノ/イラスト:B.ソーベル
フラッドゲートゲームズ(2022年)
2~6人用/10歳以上/10分
ゲームストア・バネスト:カイト
楽曲にピッタリのジャケットは?『ディスクカバー』日本語版、3月3日発売
楽曲をスマホなどで実際に流して、その音楽に合うと思うジャケットのイラストを4枚の中から投票するゲームで、ブルーオレンジから昨秋発売された。協力モードでは最多投票数の合計で成績を出し、対戦モードでは最多投票に入れた得点を競う。
100枚のジャケットのイラストは73名のイラストレーターが担当。テイストの異なるジャケットの中で、お互いの感性の違いが楽しめる。下記サイトでは、ミュージシャンの水戸華之介氏や音楽クリエイターのヒャダイン氏らが選んだSpotifyオリジナルプレイリストを公開している。
ディスクカバー(Disc Cover)
Spotifyなどで音楽を流してピッタリと思うカバーに投票。最多なら得点。今回はヒャダインさんのプレイリスト「80'sの多様性に震えろ!」(https://t.co/qjMOkB81zM)が世代ドンピシャで盛り上がりました。 pic.twitter.com/sZM948yGsy— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) May 6, 2023