ホビージャパン、『ビブリオス』日本語版を4月発売
オリジナルは『写字室と写本師たち(Scripts and Scribes)』というタイトルで、2007年にアメリカの個人メーカーから発売された作品。小部数製作ながらゴールデンギーク賞(カードゲーム部門)にノミネートされるなど話題を呼び、フランスのイエロ社が2010年にリメイクした。ドイツではアラカルトカードゲームで7位に入っているが、日本ではそれ以上の人気を集めていた。
「ビブリオス」はギリシア語で「書物」の意味。このゲームでは、プレイヤーは中世ヨーロッパの領主となり、他の領主よりも立派な書庫を充実させることを目指す。
当時の書物作りは大変な作業だった。15世紀にグーテンベルクにより活版印刷術が発明されるまで、聖書などの書物は人の手によって書き写されていた。それゆえ大変貴重で、高価なものだったのである。プレイヤーは貴重な書物を読みやすく美しい書面にするため、色のついた文字や装飾、必要な顔料、腕のいい写本職人をそろえ、なるべく少ない投資で原本を買い揃え、書庫を充実させなくてはならない。
5つのジャンルを競りで集め、それぞれのトップ賞の得点をとる。大枚をはたいて集めても、トップ賞が安くてはどうしようもない。独特のシステムで駆け引きも楽しいゲームで、短時間で終わるところも評価が高い。
play:game評価コメント:ビブリオス
ホビージャパン、『イノベーション』日本語版を4月発売
2010年にアスマディ社(アメリカ)から発売され、ゴールデンギーク賞(カードゲーム部門)に選ばれるなど話題を読んだ作品。このたび日本語版になるのは、イエロ社(フランス)が昨年リメイクした新版で、旧版ではアイコンだけだったカードに美しいイラストが入っている。
人類の文明の発展は、数々の技術革新―イノベーション―の積み重ねだった。プレイヤーは各自の文明を、10の時代に分かれた技術革新カードを駆使して発展させる。ゲームの目的は、時代や文明分野を規定の回数制覇すること。偉大な功績を歴史に残した文明こそが、人類社会の勝者となるのだ。
そのためには、先史時代の「車輪」「陶器」「牧畜」に始まり、「哲学」「紙」「火薬」「蒸気機関」「缶詰」「鉄道」「飛行機」「抗生物質」「核分裂」「コンピューター」、そして「インターネット」に至るまで、各時代に多大な影響を与えたさまざまなイノベーションを駆使して、文明の影響を高めていかなければならない。
毎回2回のアクションで、手札を引いて充実させ、必要かつ先進の技術を場に出し、その能力を使い、影響をため、時代を制覇するのだ。その中で手札の枚数、場に出ているカードによるリソース数、山札の状況など、各種マネージメント能力が必要とされ、緻密なプレイングが求められる。時代が下るにつれてインフレ化するカードの能力など、逆転も可能なので最後まで気が抜けない。
60分程度で人類1万年の文明発展競争が楽しめる、やりこみ型のカードゲーム。2月に東京で先行体験会が行われ、好評を博している。
・ホビージャパンゲームブログ:ホビージャパンゲーム体験会開催〜今度は発売前にお試しプレイ!