オリジナルはコスモス社(ドイツ)から昨年秋に発売された。エッセン・シュピール’19の会場内人気投票スカウトアクションで1位となり、先週発表されたドイツ年間エキスパートゲーム大賞(KdJ=Kennerspiel des Jahres)にも選ばれた。カードゲームの一大ジャンル「トリックテイキングゲーム」を協力ゲームに仕立てた作品。国内ではジーピー社が日本語訳つき輸入版を取り扱っていたが、この度日本語版に切り替わる。
配られた手札から1枚ずつ順番にプレイして、一番強いカードを出した人がみんなの分を取るが、「指定された条件を特定の人物が満たす」などの毎回ミッションが与えられており、ミッションを達成しなければならない。舞台は宇宙空間という設定で、ゲーム中の会話は一切禁止され、お互いの手札を教え合うことも、相手に出してほしいカードを伝えることもできない。
毎ゲーム各プレイヤーに1回だけ与えられた通信を利用して、自分の手札内容をピンポイントで伝え、それをヒントにミッションを達成しよう。ミッションは全部で50もあり、地球上でのトレーニングを経て月、そして第9惑星を目指すという設定。難易度はどんどん上がっていくが、その分クリアしたときの喜びも格別になるだろう。
ドイツ年間ゲーム大賞審査員が「トリックゲームの特別な魅力をここまで引き出すことができたゲームはほとんどなかった」と評した作品。トリックテイキングに馴染みのある方もない方も、まだ見ぬ宇宙の旅に出てみてはいかが。