第1回「お寺でボードゲーム」レポート

やまがた長井観光局(山形県長井市)の企画による1泊2日の観光プラン「お寺でボードゲーム」の第1回目が8月10~11日に行われた。会場は当サイトの管理人が住職を務める「洞松寺」である。参加者は4名で、埼玉、東京、愛知と遠方からの自家用車での参加である。
午後3時に全員が集まり、自己紹介をしてから、オリエンテーションということで近年のボードゲーム世界事情を説明。国内では「ゲームマーケット」「SNS」「ボードゲームカフェ」をキーワードに盛り上がっている現状を紹介した。
オリエンテーションの中で、ファミリーゲーム、ゲーマーズゲーム、ミニマルゲームという3ジャンルに分類し、参加者に遊びたいゲームのジャンルを伺う。夕方になると地元の人が加わって人数が増えるので、今のうちに遊びごたえのあるゲームを遊ぼうという話になり、『ブラフ』、『スタンプス』、『花火』をプレイした。
『ブラフ』は全員がそれぞれダイスを振り、自分の分だけこっそり見て、全体でどの目がいくつ出ているかを予想するゲーム。自分があまり出ていない目で予想して、ほかの人が乗ってきたら落とすというブラフのかけあいが醍醐味である。ダイスを振る賑やかさと、緊張のビッドをする静けさが交互に訪れるのが楽しい。
第1回お寺でボードゲーム:ブラフ
『スタンプス』は切手をお互いに競り落としあうゲーム。ジャンルごとにたくさん出品されるほど価値が上がる。切手はいくらで売れそうかだんだん分かってくるので、競りも次第に熱くなっていった。
『花火』は自分の手札が見えないところでお互いにヒントを出しあい、順番通りにカードを出して花火を成功させる協力ゲーム。お互いの顔を見つめるので参加者の心理的な距離が近づく。
3ゲーム遊んだらちょっとお寺の周りを散歩し、近くの方が手作りしたお弁当で夕食。そのうちに地元の人が4人ほど加わり、私と観光局の方を加えて一気に10名になる。卓分けはせず、夜はパーティーゲームを遊ぶことにした。10人でも遊べるものとして出したメニューは『フォトパーティ』、『コードネーム』、『プライバシー激辛』である。
『フォトパーティ』はお題にそってポーズなどを取り、デジカメの写真で判定するゲーム。「首が切れている」「本堂の奥まで走って戻ってくる」など、お寺で遊ぶと輪をかけた非日常感である。
『コードネーム』は2チームに分かれてヒントでワードを当てるゲーム。ヒントを出す人によって、ゲームの雰囲気が大きく変わる。前に当てられなかったヒントを組み合わせたり、相手のヒントで消去法を使ったりと、結構ガチにも遊べることが分かった。
『プライバシー激辛』は個人的には答えにくい質問に、全体で何人がイエスだったか予想するゲーム。セックスやマスターベーションに関する質問がてんこ盛りのため、お寺で遊ぶ背徳感がすごい。
終了は24時。地元の人はそれぞれ帰宅し、参加者は貸し布団で就寝となった。
翌日は朝7時からお経を読んだ後、僧侶とボードゲームの関わりについて説法を少々。朝食の「つや姫おにぎり」を食べて解散の予定だったが、そのまま11時くらいまで参加者同士で『インカの黄金』などを遊ばれていたようである。

初めての試みだったが、参加者の方に助けられ、私自身も大いに楽しませて頂いた。一晩一緒に遊んだだけでお互いの性格が分かり、まるで旧知の仲になれるのがボードゲームのよいところ。建ってから200年以上も経つお寺の本堂という非日常空間も手伝って、もはや観光旅行という枠を超えた稀有な経験になったと思う。
第2回は9月18~19日、第3回は9月21日~22日で、現在申し込みを受け付けている。
やまがた長井観光局:お寺でボードゲーム

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