オーストリアゲーム賞は、選考委員が予め候補作を絞り込み、最終的にゲーム経験の少ない人に遊んでもらってその評価で決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ドイツ語圏のショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで影響力の大きい賞となっている。
『ムムム!』はネコが来ないうちにダイスを揃えてご馳走を集める協力ゲーム。ダイスは振り直しできるが、バツ印が出たり、置けるところがなかったりするとネコが近づいてくる。しかしご馳走を完成させなくてもネコが近づいてくるため、失敗するリスクを覚悟でサイコロを振らなければいけないというジレンマがある。アカデミーは「さまざまな戦略を試すことができる」と評価している。対象年齢5歳以上のキッズゲームということもあり、日本では未発売。
大賞を受賞したR.クニツィア氏は、喜んでいる写真をツイッターにあげている。
今年は2人ゲームの特別賞が初めて設けられ、U.ローゼンベルクの『パッチワーク』が選ばれている。またファンタジー、SFがテーマのゲームに贈られる「グリフィン・スクロール」賞には、アメリカのテレビゲームを元にした『XCOMボードゲーム』が選ばれた。ヒットゲームでは、『スピードカップス』『キャメルアップ』『ブラッドバウンド』『コンセプト』『ロシアンレールロード』など、ドイツ年間ゲーム大賞でも名前の挙がった作品が選ばれている。
【オーストリアゲーム賞2015】
大賞:ムムム!(Mmm! / R.クニツィア / ペガサスシュピーレ)
2人ゲーム特別賞:パッチワーク(Patchwork)
キッズ部門:クレイジーココナッツ(Crazy Coconuts)、ハエのごちそう(Fliegenschmaus)、プッシュ・モンスター(Push a Monster)、 お宝騒動(Schatz Rabatz)
ファミリー部門:カカオ(Cacao)、ドラゴンの宝石(Drachenhort)、よくばりハムスター(Hamsterbacke)、ルーニークエスト(Loony Quest)
フレンド部門:バミューダ(Bermuda)、ブルームサービス(Broom Service)、ルディクス(Ludix)、ウーゴ!(UGO!)、ウィーン(Vienna)
フリーク部門:オルレアン(Orléans)、プログレス(Progress)
グリフィンスクロール:XCOMボードゲーム(XCOM Das Brettspiel)
・Der Östreichische Spielepreis:Spiel der Spiele 2015
・Boardgame Memo:Mmm!
Great News! Our game Mmm!, published by Pegasus, wins the Austrian Game Award 2015! 🙂 pic.twitter.com/e203a1oTqL
— Reiner Knizia (@ReinerKnizia) 2015, 6月 29