高い段を独占したい
昨年の暮れ、マヤ暦で世界の終わりかと騒がれたマヤ文明。その最盛期、ピラミッドの建設に貢献してお金を稼ぐドイツのゲーム。ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト。自分の石材を置く場所が上の段になればなるほど収入が高いが、そのためにはまず下の段に自分の石材を置いておかないといけない。
ゲームは石材の入手とピラミッドの建設の二段階を交互に行う。まずは石材の入手から。ここでは手札の作業員カードをいくつかの石切り場に入札する。カードは裏にしておくので、枚数をもとにどこが取れそうか考えなければならない。数値の高いカードは、裏面にその印が付いているので、これも手がかりにしよう。全員がパスしたらオープン。数値の高い人が石材と、その石切り場の特殊効果マーカーをゲットできる。
石材を手に入れても安心してはいけない。石材を、手札に残しておいた作業員カードで建設地へ運ばなければならないのだ。石材をたくさん落札しても、入札のために作業員を使い過ぎると運べなくなってしまう。作業員のキャパシティーを超えた石材は捨てるはめに。
こうしてようやく建設に取り掛かれる。ピラミッドには順番に1つずつ石材を置いていくが、下の段が埋まらないと次の段を始められず、かつ、下の段に自分の石材を置いている人しか次の段に石材を置けないというルールがある。段ごとに石材の多い人に収入が入るが、難易度の高い上の段ほど収入が高い。石材を別のピラミッドへ移動したり、連続で置いたりできる特殊効果マーカーを活用してチャンスを広げたい。
収入が入ると、石材の一部が崩れてなくなる。下の段の自分の石材がなくなると、上の段もがらがらと崩れるのがせつない。ほかのプレイヤーにとってはチャンスとなる。
サガエさんが石材を無料で運べるソリと、追加の石材の特殊効果を活用して1位。私は、終盤で高い段を独占して高得点をあげたが、序盤にトップの収入がほとんど入らなかったのが響いて下位に沈んだ。入札と陣取りの両方で、価値1つの差、手番1回の差にひりひりする遊び応えのある作品である。
Maya
B.アイゼンシュタイン/アバクスシュピーレ (2003年)
2~5人/9 歳以上 /60~90 分
絶版