自宅ゲーム会011112

自宅ゲーム会01/11/12

Yさん夫妻がカニと野菜と土鍋を持ってきて,カニ鍋大会に.鍋の前後に3ゲーム.ゲーム大会というと飲まず食わずが多いものだが,美味しいものを食べてゲームをするというのは至福である.外は強い冷え込みであったが,心身ともにとても温まった.

トーレスさまよえるオランダ人エレメンツ

トーレス(Torres / W.Kramer & M.Kiesling/ FX)

トーレス 塔を広く高く積み上げて点数をかせぐゲーム.クラマー得意のアクションポイント分配ゲームで,1999年の「ティカル」に続いて2年連続大賞受賞となりました.手番には5アクションポイントを使って,塔を作ったり,塔に自分の騎士を配置したりします.ラウンド終了時に点数計算があります.点数はそれぞれの塔につき,広さ×(自分の騎士がいる)高さで計算します.その他に王様がいる城に騎士がいるともらえるボーナスがあります.
 これだけだと相当アブストラクトっぽくなってしまうのですが,一発逆転ができる強力なアクションカードがあって,その分だけ気楽でもあります.自分で堅実に塔を建設していくか,他の人が育てた塔に便乗するか,3Dのコンポーネントでわくわくしながら考えるゲームです.
 ポイントは国王のいる塔に自分の騎士を置けるかどうかにあります.このボーナスが大きいからです.国王はラウンド終了時の得点計算が終わると,その時点でビリのプレイヤーが好きな塔に動かします.1ラウンドは全員クリア,2ラウンドではYさんが意図的に(?)脱落してビリになり,自分の小さい塔に国王を呼び寄せました.この塔は他の塔の間にあり,これ以上広くできないため他のプレイヤーの居場所がありません.しめしめと喜ぶYさん.しかし1マスだけ空いていたところに,私がアクションカードを引きまくって無理やり参上,最後の手番で一発逆転になりました.
 また,手番中には「こちらに置いたら+5点だけど,こっちなら+7点か」というような細かく最善手を見つける観察力が必要ですが,実際にどれくらいの点数になっているかは,明確にはなりません.「万事を尽くして天命を待つ」感じですが,それがかえって「あとは開けてのお楽しみ」になって楽しいと思います.
「前回ティカルをやったが、こちらの方が好き。やることがより洗練されているし、カードによる運の要素が程よく(上級ルールでコントロールできるらしい)時間も適当なのでまたやろうという気になります。懸念されていた得点計算のややこしさも(Oさんがやってくれたこともあり)さほどではない。積み重ね系だが、弱者救済策もあり好感がもてる。納得の受賞作」

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さまよえるオランダ人(Der Fliegende Hollander/ K.Teuber / Bandai, Huki)

 幽霊船「さまよえるオランダ人」をうまく操作して,宝の分け前にあずかるゲーム.「カタンの開拓者」のトイバーが「貴族の務め」の2年後に出したゲームで,ドイツゲーム賞1位になりました.今はもう絶版ですがオークションで入手しました.
 プレイヤーは3枚の分け前カード,6枚のアクションカード,そして蹄鉄チップとお金をもってゲームを始めます.さまよえるオランダ人は,サイコロを振って出た「幸運の数」に一番近い数を蹄鉄チップで出したプレイヤーが動かせます.オランダ人が船のマスに動くと,その色の船の分け前カードを持っているプレイヤーはお金を略奪されます.また,島のマスに動くと,分け前カードによってお金をもらえます.それぞれの色の価値はラウンドが進むにつれて上昇しますが,略奪があると0になります.
 アクションカードでは,分け前カードを交換できる商館カードと,蹄鉄カードを回収できる鍛冶屋カードがあります.手番にはオランダ人を自分の利益になるように動かすか,オランダ人の行き先を見込んで分け前カードを交換するか,はたまた次回に備えて蹄鉄チップを回収するかを選びます.数回の略奪が終わると,ゲーム終了で,その時点でお金を一番持っているプレイヤーが勝ちです.
 他のプレイヤーの分け前カードが何かを読みながら,他プレイヤーが持っていそうな色の船をオランダ人に襲わせたり,自分の色の船の価値が高いうちに島に動かして設けたりと,上手に立ち回ることがコツです.はじめ調子のよかったKさんをみんなでマークしているうちに,Yさんと私がひそかにお金をため,最後まで襲われなかったオレンジ色の船をYさんが2枚手中にして勝利.Mさんは何かと略奪に合い,同情のお金を集めたりもしましたが沈没.
「プレーヤーの思惑で翻弄される流れの中で捨てる所は捨て、利益の差額を積み重ねるタイプのゲームで、腕力で殴りあうプレイスタイルが好みの私には苦手目であった」

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エレメンツ(Elements / M-A.C.Merkle / Adlung)

 前回のプレイレポートをご覧になったYさんの希望により,1プレイ.どれぐらい強い役を出せるか見ながら,他のプレイヤーとバッティングしないようにするところがポイントです.同じ色が5枚揃っていると,1番数の多いカードを得点カードにしてその色の強さを上げ,そのカードを色4枚で取るという定石(ただし4カードが出ると負けるので絶対ではありませんが)ができました.それで10点をとった私が逃げ切り.Mさんはことごとくバッティングしてしまい,またしても沈没.手札が悪くても,はじめから積極的に攻めればそれなりに取れるはずなんですが….自分の役作り構想から外れたカス札を取るつもりのないところで威嚇攻撃に使い,他プレイヤーの戦力を削減させるというのも有効です.
「駆け引きと運のバランスのよいゲーム。とても気に入りました」


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