書籍『ボードゲームって本当におもしろいの?』、4月30日発売
毎日更新でボードゲームのプレイ日記を掲載しているブログ「ふうかのボードゲーム日記」管理人による書籍。これまでに紹介されたボードゲームは2300タイトル以上にのぼる。今回の書籍は「ボードゲームって、知らない人が遊んでも本当に楽しめるの?」という素朴な疑問から出発した。
ボードゲームに遊び慣れていない9名に実際遊んでもらい、その場で集めた率直な感想と点数を掲載した。ドイツ年間ゲーム大賞、ドイツ年間キッズゲーム大賞受賞作を中心に、名作ボードゲーム48タイトルをプレイして紹介している。
ボードゲーム初心者だからといって侮ってはいけない。鋭い指摘が多く、また性別や年齢層によって見方が大きく変わるところも面白い。ボードゲーム愛好者は、読んでいるうちにボードゲームにハマったばかりの頃のときめきが甦ってくるだろう。
初めてボードゲームを遊ぶ人に、どのようなゲームを紹介したらよいか迷っている人にとっても参考になるはずだ。初心者向けといわれる大賞受賞作でも、『花火』や『クワークル』から『ドミニオン』や『カタン』まで、TPOに合わせて選ぶものが自ずと異なることを教えてくれる。
大きな写真、横長サイズ、可愛らしいイラストとデザインにもこだわった。また巻末にはドイツ年間ゲーム大賞の創始者のひとりであるT.ヴェルネック氏インタビューを掲載し、ドイツゲームの知られざる歴史にもさらりと触れている。ボードゲームにあまり興味のない人から深い愛好者まで、一読の価値がある書籍だ。
・ふうかのボードゲーム日記:【告知】クロスレビュー本出します
ゲームマーケット、世界のアナログゲーム専門イベントで3位
ツイッター上で毎月行われているゲームデザイン討論会は今月、ゲームマーケットをテーマだった。ゲームマーケットの創始者である草場純氏と共に、これまでを振り返り、今後を占うという内容である。その様子はtogetterでまとめられている。
・ゲームデザイン討論会 第十一回
その中で、現在のゲームマーケットの規模を国際比較するべく、世界のボードゲームイベントについて概要を調べてみた。その結果が以下である(クリックで拡大)。
参加者数については、チケット販売実数か延べ人数か、集計方法がイベントによって異なる可能性がある。
世界最大のイベントといわれるエッセン・シュピールは「コミックアクション」というコミックの出展もあるが、アナログゲームの占める割合が圧倒的に高い。一方、エッセン・シュピールよりも参加者数の多いルッカ・コミック&ゲームズはコミック主体で、カンヌゲーム祭もデジタルゲームを含むので、アナログゲームを目当てにした参加者の数でいえば、エッセン・シュピールが世界最大といってよい。
一方、アナログゲーム(TRPGなどを含む)・ボードゲームだけのイベントに限ると、アメリカのジェンコン(GenCon)が最大規模で、次にドイツのボードゲーム牧場(Spielwies’n)、そしてゲームマーケットが続くようだ。年2回の合計ではあるが、今やゲームマーケットは、アメリカのオリジンズ(Origins)を抜いて世界3位のアナログゲーム専門イベントとなっているのである。
このような大きなイベントは、世界からも注目されている。すでに何年か前からフランスの出版社が面白いゲームを探しに来ており、今年の春はボードゲームギークの記者が訪れることになっている。1回のイベントで、ボードゲームの新作が200タイトルも発売されるとあれば、注目されるのも当然だろう。
世界3位のボードゲームイベント、ゲームマーケット。今度は5月5日に東京ビッグサイトで行われる。
・ゲームマーケット公式サイト