シュピール15:ホビージャパン、新作輸入リスト第1弾を発表

ホビージャパンは11~12月に発売する輸入ゲームリストを発表した。10月のシュピールで発表された新作で、日本語ルールが付属する。
ニッポン:明治維新 (Nippon)
P.ソレダーデ&N.B.センティエイロ作、ホワッツユアゲームズ(ドイツ)、2~4人用、12歳以上、60~120分、7,400円、11月中旬。
明治期の日本は、鎖国をしていた時代から、海外に門戸を開き、西洋の文物を貪欲に取り入れ新たな国家体制を作り始めた。そして海外に使節を送り、技術者や教師を招き、鉄道網を整備し、目を見張る速度で発展を始めた。時の政府は資本の集中する4つの主な財閥を支援し、日本経済の先導者とした。そして、これら財閥の発展は日本の発展を促し、日本の命運に大きな影響力を与え始めた。
『ニッポン:明治維新』では、プレイヤーは財閥の一つとして、新たな産業を興し、影響力を広め、技術力を高め、商品を海外へ輸出したり、地方の需要を満たすことでその富を蓄積し、世界にもまれな速さでの産業革命を遂げていく。巨大財閥の始まりは、昔ながらの絹糸の生産から始まったが、すぐにそのほかの産業を取り込み複合化していき、世界経済の新たな担い手へと急速な発展を遂げた。ゲームでは、プレイヤーはどの産業分野に力を入れていくのかを選び、日本での影響力を高めていくことになる。いずれのアクションを選んでも、新たなる機会が開けることになるだろう。
エッセンの新作人気投票でも2位という注目を受けた。日本の現在の発展の礎となった時代をテーマとした、決断力が試される、ハイテンポな経済ゲームだ。

シニョーリエ(Signorie)
A.キアルヴェジオ&P.ズィッチ作、2~4人用、12歳以上、60~120分、7,400円、11月中旬。
15世紀のイタリアは、繁栄と陰謀の渦巻く地だった。混乱した政治情勢は、「シニョーリエ」と呼ばれる血縁関係による新たな支配者組織が生まれる温床となり、野望に満ちた貴族たちが台頭することとなった。そして後ろ暗い行いが長年行われたる後、彼らシニョーリエは都市の支配をし、イタリアの礎となった。そして、その物語は歴史の一幕となった。
『シニョーリエ』では、プレイヤールネッサンス期に権力をふるった一族、シニョーリエの一人となる。各ラウンドの初めに5色20個のダイスが降られ、プレイヤーは1度に1つ、ダイスを選ぶ。選んだダイスは、各プレイヤーの都市をあらわすプレイヤーボードに配置され、アクションが実行される。選んだ色により行えるアクションが決まり、その目はどれだけコストが軽減されるのかを表す。毎ラウンド、各プレイヤーは4つのアクションを実行できる。そしてラウンドの終了時、プレイヤーが選んだダイスの目の合計が13以下であれば、報酬を得ることができる。
ダイスを使ったシステムは簡潔にして斬新で、プレイヤーにさまざまな決断を迫る。常に資金は不足がちで、大きい目のダイスを選びたくなるところですが、収入のことを考えるとそうもいかない。
ダイスを使ったシステムで注目の、エッセンの新作人気投票でも同率2位と注目の、新作の経済ゲームだ。

シェイクスピア(Shakespeare)
H.リガル作、イスタリゲームズ(フランス)、1~4人用、13歳以上、プレイ人数×20分、7,000円(税別)、11月下旬。
シェイクスピア、ゲームこそまさにうってつけ! ロンドン劇場はざわめいていた。1週間後に女王陛下に新たな劇を披露し、劇団への援助を引き出さなくてはならない。あなたたちに残されたのは6日間だけ。演劇をそのあいだに完全なものへと近づけ、もっともすばらしい評価をいただいたものこそ勝者となる! さまざまな劇団員を集めて、観衆や批評家たちの評価を得るのだ。
『シェイクスピア』では、プレイヤーは劇場の支配人となり、俳優や舞台職人、宝飾職人などを集め週末の公演にむけて新たな劇を用意しなくてはならない。プレイヤーはそれぞれターン順に従って、非公開入札をして俳優や舞台職人などを雇い上げていく。自分のターンにはその職人や俳優たちに立派なセットを組み上げさせたり、豪華な衣装を用意したり、練習をさせる。これらのアクションは各キャラクターごとに異なり、例えば俳優ならリハーサル、服飾担当なら衣装を用意するなどのアクションを行うことができる。つまり、適切な団員を集め、アクションを行うことで劇の完成度を高めていくことになる。
アートワークは美しく、1人プレイも可能な、ユニークなテーマの新作だ。

マフィア・デ・クーバ (Mafia de Cuba)
N.ポンサン作、ルイ・メーム(フランス)、6~12人用、10歳以上、10~20分、4,200円(税別)、11月中旬。
1955年12月29日、ハバナ。ドン・アレサンドロが忠実なる部下との食事を終えたとき、「仕事」に捕まった。突如、レストランの事務所で電話が鳴った。マフィアのゴッドファーザーが、バティスタ大統領府に召喚されたのだ。彼は、部下に上等のシガーボックスを預けた。そして、そのシガーボックスは二重底となっており、シガーをよけ、底を外すと、そこにはダイヤモンドが隠されているのだ!
各プレイヤーはシガーボックスを取り、それを開け、以下のいずれかの選択をする。すなわち、裏切ってダイヤモンドをいくつか盗んでしまうか。忠誠を誓い「誠実な」マフィアの一員の、運転手でいるか。CIAのエージェントとしてふるまうか。
夜更けには、ゴッドファーザーはシガーボックスを再び手にしてしまう。そして、ダイヤモンドがそこに無かったら、彼は間違いなく激怒するであろう。彼は、何としてもダイヤモンドを取り返し、裏切り者にはコンクリート製の特製の靴をはかせたうえで港の水底で反省してもらわなくてはならない。部下たちによる議論と推理が終わった時、忠実なる部下の助けにより、ゴッドファーザーは盗まれたダイヤを取り返すことができるだろうか? それとも的外れな非難により忠誠を失ってしまうのだろうか、狡猾な盗人がほくそ笑むことになるのだろうか、さもなくば、CIAがこのならず者を塀の向こうに叩き込むことになるのだろうか?  
革命前のキューバのマフィアをテーマにした、スタイリッシュなアートワークの人狼系の正体隠匿・推理ゲームだ。
ガムガム・マシーン(Gum Gum Machine) S.ドラ、 R.ツァ・リンデ作、フッフ&フレンズ(ドイツ)、2~4人用、8歳以上、30分、6,000円(税別)、11月中旬。
カチャッ、ぐりん、パチッ、ポロッ! ボタンを押せ! レバーを引け! ちゃんと謎が解けたら完全なガムガムゲットだ!
『ガムガム・マシーン』は家族で楽しめるパズルゲーム。プレイヤーの目的は、幸せいっぱいなガムガムを手に入れること。ガムガム研究所では、いま見習い研究者を募集中……さぁ、履歴書を持って、いっぱいガムガムを作っちゃおう! 一番素敵なガムガムをつくるのは誰か?!
マシーンの組み合わせは自由自在、ガムガム製造マシーンを操って、いろんな色が入った最高のガムガムを製造しよう。でもガムが出てくる法則は、マシーンの並びをよく見て考えなくてはならないぞ! ピタゴラ装置っぽいマシーンを組み合わる、家族で遊べるボードゲームだ。

チケット・トゥ・ライド:イギリス(Ticket to Ride Map Collection: Volume 5 – United Kingdom & Pennsylvania)
A.R.ムーン作、デイズ・オブ・ワンダー(フランス)、2〜5人用、30~60分、5,800円(税別)、11月下旬発売。プレイするためには『チケット・トゥ・ライド』か『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』が必要。
イギリスマップとペンシルバニアマップの2面でプレイできる拡張セット。イギリスマップでは追加の機関車と「自動給炭器」や「熱圧縮器」などの技術カードが加わり、技術レベルを高めることでより速い機関車を作り、より長い路線を獲得できるようになる。
ペンシルバニアマップは、米国鉄道史の巨人であるペンシルバニア鉄道をテーマに、鉄道会社に投資して強大な鉄道網を建設することを目指す。結果投資の収支が赤字にならないようにして、ほかのプレイヤーの投資競争に勝とう。目的地カードの代わりに実際の鉄道会社を模した60枚の株式カードを使い、チケットカードで鉄道網を築き上げていく。しかも鉄道網を敷くだけではなく、各路線で最大株主になることで点数を獲得するのだ。
アビス:クラーケン拡張セット(Abyss: Kraken)
B.カタラ作、ボンビクス(フランス)、2~4人、14歳以上、45分、4,200円(税別)、12月中旬。プレイするためには『ASYSS/アビス』本体が必要。
『アビス』の第1拡張セット。カード能力のコンボや絶妙なリソースコントロールや相場感が要求される独特のプレイ感でファンが多かった『アビス』に、更なる組み合わせを提供する。基本ルールに変更はないが、新たな支援者、裏通貨ネブリセス、新たな貴族、新たな地域が加わる。

密輸人ギルドは深海の王国のさらに暗き深みにある、巨大な海魔の墓場の中心に居を構えた。この恐ろしき死者の都で、謎のクラーケンの援けを得て、密輸人ギルドの主だった者たちはネブリセスを取引していた。
ネブリセスとは、恐ろしく美しい黒真珠であり、非合法な闇通貨として海底の王国で取引されているものだ。そしてこの闇通貨は血に塗れたものでもある。ネブリセスを使えば、貴方の権力は容易に拡大できるだろう。しかし、この魔性の真珠の闇に取りつかれた者が待ち受けるのは恐るべき運命なのだ!

ラプトル(Raptor)
B.カタラ、B.フェイドゥッティ作、マタゴー(フランス)、2人用、9歳以上、25分、5,000円(税別)、11月下旬。
草むらの向こう、科学者たちはラプトル(ドロマエオサウルス科の肉食恐竜)たちの家族を観察していたが、危険を感じていた。慎重に、計画的に行動しなくては、子供を守るためなら親ラプトルは何をしでかすか分かったものではない。
『ラプトル』では、プレイヤーは恐竜の群れか科学者の調査隊のどちらかを受け持ち、それぞれの目的を果たそうとする。ゲームはカードを同時にプレイして値の低いほうがそのアクション(科学者側は発砲や、ジープでの移動、恐竜側は草むらに隠れる、科学者を脅す)を行うが、その代わりにその数値差が対戦相手の移動/攻撃力となる。
いずれの側にせよ、必要となるのは戦略眼と計画性。毎回ボードを組み替えてプレイでき、ルールもシンプルなので繰り返し遊びたくなる非対称対戦型の手軽なボードゲームだ。
ゾンビvsチアリーダー(Zombies vs Cheerleaders)
R.トケ作、マタゴー(フランス)、2人用、10歳以上、20分、2,800円(税別)、11月下旬。
科学部の学生が過ちを犯し、大学構内はゾンビたちが群れる地獄と化した! しかし、希望は残されている。机や椅子やロッカーでこしえた急造のバリケードに隠れた6人の勇敢なチアリーダーたちが、ヘアスプレーの火炎放射器やパンティーのスリングショットを携えて死者たちの群れに果敢に挑む。
同タイトルのアメコミをまさかのボードゲーム化。プレイヤーはゾンビ陣営とチアリーダー陣営に分かれてプレイする。チアリーダー側は、ゾンビをすべて破壊しなければならないが、ゾンビ側はチアリーダーを1人でも食べることができれば勝利する。ゾンビマニアなら納得のシチュエーションもバカバカしく楽しい、非対称型の対戦型カードゲームだ。

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