30タイトルは、「3〜5人が楽しいゲーム」「6人以上が楽しいゲーム」「10人以上が楽しいゲーム」の3つの章に分かれている。それぞれのゲームは、「ゲームの概要」「遊び方」「ゲームの終了」「応用ルール」に分けて、遊び方を紹介している。遊び方はいずれもシンプルなものばかりだが、さらにイラストレーター、とつかりょうこさんのほのぼのとした図解がひとつひとつ付されていてとても分かりやすい。また、すごろくやさんがそのゲームを楽しむポイントや、元ゲームなどをコメントしている。
今度友人が集まったときに何かやっていみようかと思っているが、その前にうちの子供が、ルールを覚えていって友達の家で遊んできたようだ。車中で子供が退屈したときにやってみるのもよさそう(紙とペンすらいらないゲームも収録されている)。仕事がら講演を頼まれることがよくあるが、途中で気分転換にやってみるのもよいかもしれない。こんなふうに使い道をあれこれ想像したくなる。
最大のメリットは、ゲームを買わなくても遊べることである。遊んでみて気に入ったら、ルールを覚えて別の場所で遊べるだろう。「ゲームを売ることが仕事のボードゲーム専門店が、このような本を出版して大丈夫か?」などと心配することはないようだ。編集にあたったすごろくや代表の丸田康司氏は、巻末でこの本を通じて「人と遊ぶことの楽しさ」を実感してほしいと書いている。遊びの文化が広がることが、遠回りでもボードゲームへの注目度を上げていくはずだ。
・高円寺0分すごろくや:ゲーム書籍紹介:大人が楽しい 紙ペンゲーム30選