自宅ゲーム会020305

自宅ゲーム会02/03/05

ホームページで知り合ったよ~さんに「ゲームをしましょう」とお誘いしたところ、折りしも西湘ボードゲームサークル例会に参加できなかったよ~さんがのごさんとゲームする機会をうかがっており、早速日程を合わせてよ~さん宅に集合。「3人しかいない」というので後輩のI君を連れて行きました。

カナロア市場のお店水面下(ランド・ウンター)イースター島

カナロア(Kanaloa/G. Cornett/Bambus Spiele2001)

カナロア 太平洋の島嶼部を周って捧げものを集め、神の庇護のもと神殿を建設していくゲーム。2人ゲームの名作「カフナ」のコルネットが、カフナと同じ12の島を舞台にしたゲームとして昨年のエッセンで発表したものです。マイナーなメーカーらしく、いかにも手作りのコンポーネントでした。
 コマは魚のいる海流を通って隣の島に移動します。色や向きによって移動できるところが限られており、行きたくともいけない場所がけっこうあります。移動したら、その島にある捧げ物を取ります。こうしてまずは各島を回りながら捧げ物を集めていきます。
 捧げ物がある程度たまったら、移動をしないで神様に捧げます。捧げ物には5種類のマークがあり、それぞれ5人の神様に対応しています。捧げ物をしたら、その神様の神殿(いくら捧げ物をしたか示すポイントマーカー)を作ります。
 それぞれの神様について、プレイヤーの中で一番たくさん捧げ物をしているプレイヤーは、それぞれの神様の庇護(神カード)を受けて特別アクションができるようになります。魚の向きを自由に変えられる「カナロア」、他プレイヤーから捧げ物を奪える「クー」、火山が噴火したときに優先して手番を行える「ペレ」、2つ目のコマを出すことができる「ロノ」、そして最終得点計算で点数を底上げする「カネ」がいます。特別アクションの効果は絶大です。特に「カナロア」と「ペレ」は想像以上の力がありました。
 捧げ物を取るたび、袋から新たな捧げ物を補充しますが、その中に「火山」が入っています。これが2枚出るごとに噴火が起こります。そして10枚出た時点でゲームは終了し、最終得点計算になります。点数はカネの神殿の大きさ×カネ以上の大きさの神殿の数です。つまり、カネの神殿が小さいと全体的に小さい収入になりますが、逆に大きすぎると点数にならない神殿が出てくるというところで、終盤の神カードの行方を見ながら、どの神殿を高くするか考えどころです。
 最初「ペレ」からスタートし、火山の噴火のたびに力を蓄えたI君が「カナロア」も奪取。その後他の神には目もくれず、ペレとカナロアの神殿を大きくすることに集中して大量得点して1位でした。よ~さんは途中クーとロノという、2人どろぼうのコンボを組んで皆に襲いかかろうとしましたが、すぐにペレの火山に封鎖されてしまい2位。私は全部の神にまんべんなく捧げ物をしていたら、小さくまとまりすぎて3位。のごさんは最後の火山の前に仕掛けようとしたらあっけなく火山が出て4位。最初はカナロア人気でしたが、ノーマークだったペレを早めに取るべきでした。
 昨年のヒッポダイス・ゲームクラブのデザイナーコンテスト(Autorenwettbewerb des Hippodice Spieleclubs)で3位という実績(1997年の大賞「ミシシッピクイーン(MississipiQueen)」も大賞を取る2年前にこのコンテストでちょうど3位を取っています)をもつこのゲーム、限定200個販売というのは惜しいような気がします(さらに200個追加販売になりました 2002/3)。
神の力の調整がもう一歩甘いかなと思いますが、個人的には結構好きです。4つの神の力のせいで、大味感があり、ガードの威力もマチマチだったりと、スッキリしない点もありますが、もう少し青の神の力を調整して、緑のガードに味付けしたりすれば、もっと良くなってくる気がします。このデザイナーは好きかも。」

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市場のお店(Auf Heller und Pfennig/R. Knizia/Hansim Glueck 1994)

 以前、康さんがもってきて3人で遊びましたが今回は4人での挑戦。自分の手番がくるまで3つのエリアが埋まるので、うかうかしていられません。何がこれから出るのかというカウンティングをしっかりやること、手番は誰で終わるのか調べておくこと、1位のプレイヤーには積極的にマイナスを喰らわせることがより重要になったような気がします。
 今回は、「I」のお店を使わずに、少ないお店でたくさん儲けるというリスキーな方針をとりました。他のプレイヤーに相乗りすれば確実な利益が出るところを、あえて単独で収入が入る選択にしてみたりしました。「I」のお店を使わないとなると、比較的タイルを引く回数が増えるので、3ラウンド目で「2倍」を引き当て、これで本日最多の64文を稼ぎ出して1位。1つの街道に2つのお店を置き薄利多売で稼ぐという戦法を取ったのごさんが2位。1・2ラウンドでトップを走っていたI君はマークされて4位に転落してしまいました。
 クニツィアの傑作として国内で評判の高いこのゲーム、入手難だということがとても惜しいように感じられます。カプコンやエポックにはぜひ、こういった往年の名作を国内版として出してほしいという話になりました。
「お店を出すか、価値をあげるか(下げるか)、悩めます。ルールは簡単ですし、結構悩みます。一人でお客を呼ぶのは難しいので、他人のお客のいるところにお店を出したり、いやなお客を押し付けたりなど、攻撃はやりやすいのですが、守りが少し難しいです。とはいっても、攻撃してばかりでは得点にならないので、なんとか協力して稼ぎます。サクサクすすむし、面白いですよ。他のサイトでもナカナカ好評のようですね。もありますし、見かけた方は是非。」

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水面下(Land unter/S. Dorra/Berliner Spielkarten2001)

 沈むブタさんのカードをとらないようにする生き残りゲーム。昨年のゲーム大賞ノミネート、カードゲーム賞3位という輝かしい実績を残しながら、やや入手難になっていたものが、プレイスペース広島で販売され、よ~さんが入手したものです。なおこのゲームは、アミーゴ社から今年、再販されました(下図)。図柄がかなり変わっています。
 手番には1~60のカードを一斉に出し、一番大きいカードを出した人と、二番目に大きいカードを出した人が場の沈没カードを受け取ります。この取り方が変わっていて、二番目に大きいカードを出した人の方が、より強い沈没カードをとらなければいけないことになっています。沈没カードは取りたくないカードですが、場合によっては大きい数を出して弱い方の沈没カードを取れば当座は安全です。沈没カードを取ったら、その時点で最も強い沈没カードを持っている人が、浮き輪(ライフポイント)をひとつ失います。浮き輪がなくなったときに、浮き輪を捨てなければならなくなったら脱落し、2人生き残るか、あるいは全員1~60のカードを出し終わったら1ラウンド終了になります。生き残ったプレイヤーは浮き輪が点数になります。一番小さい沈没カードのプレイヤーはボーナスが入ります。数ラウンド繰り返して点数の高いプレイヤーが勝ちです。
 場の沈没カードが強くて、欲しくない場合には極端に小さい数を出すか、逆に極端に大きい数を出して弱い方の沈没カードを取ります。しかし他のプレイヤーも同じことを考えていると、意外なカードで安全だったり、逆に喰らったりします。バッティング(厳密には同じ数はないので、バッティングはしないのですが)しないように皆の心理を予想しながらかわしていくことが大事です。
 手札の偏りによる不公平をなくすため、強い沈没カードをもらいそうな中途半端なカード(16~45)が多いプレイヤーには、より多くの浮き輪が与えられるようになっています。この辺りのゲームバランスを考えた芸の細かさがすばらしいです。
 のごさんと私がどんどん沈没していく中、よ~さんとI君がデッドヒート。結局少し風変わりな出し方をしたよ~さんが1位。6ニムトと同様、必勝方法はたぶんないような気がしました。
追記:手札と浮き輪は、ラウンド終了後とに隣の人に回すというルールが抜けていました。これによって記憶力も重要な要素になります。
「なかなか良いゲームだと思います。適当に手札からカードを出してもそれなりに盛り上がりますし、しっかり考えると、最初の浮き輪の数で相手の手札を読んで、作戦を立てたり、ゲームの流れを考えて、後半頑張るか、前半頑張るかなど考えることができる気がします。プレイ時間も短くサクサクです。」

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イースター島(Die Osterinsel/Alex Randolph,Leo Collovini/Blatz Spiele 1994)

 モアイに石を入れて重くしながら進めるレースゲーム。ランドルフとコロヴィーニの共作で、今ではなかなかお目にかかれないゲームのひとつです。これもよ~さんがオークションでゲットした一品。
 手番には選んだカードに指定された数だけ自分のモアイを進めるか、石を入れるか選択できます。進めればその数だけ他のプレイヤーのモアイに石を入れなければならず、石を入れればその数だけ他のプレイヤーのモアイを進めなければなりません。勝つためにはまず2位までに入らなければならず、しかも最終的にはより多くの石が入っているモアイが勝つのでここにひとつのジレンマがあります。
 途中の路傍の石に入ればボーナスの石が入ったり、手元に石がなければ1回休んで補充したり、魔法カードがあれば他プレイヤーの石を盗めたりと、いくつかの要素はありますが基本はレースで、特に終盤のデッドヒートはコンポーネントの馬鹿らしさからは想像もつかないくらいです。十分な(石の)重さで2位に入れるならば、あえて1位のモアイをさっさと進めるという手もあるでしょうし、入賞の見込みがないくらい進みの遅いモアイを進めたり石を入れたりすることも考えられます。しかし皆たいてい同じことを考えているので、4位のモアイが急に突進したり、1位のモアイがゴール目前で足止めを喰らったりしてレースはエキサイティングです。
 モアイに入れる石は、袋などに入っていますが要するにその辺に落ちている砂利石で、形も大きさもまちまちです。2個の小石分くらいある大石もあるので、軽いモアイに石を入れようとして持ち上げてみても大した意味はありません。むしろ、どのモアイにどれだけの石が入っているか漠然とでも覚えておくことのほうが有効に感じました。
 軽いままどんどん進められたよ~さんのモアイは、ゴール直前で足止め。2位の熾烈な争いの中、のごさんが滑り込んで重さ判定の結果1位。私はスタートで出遅れ、皆からお恵みをもらう作戦に。いいところで魔法カードが来て石を盗んだりしながらスパートをかけましたが及ばず。石の数が31、26、25、24個と、きわどかったのは皆の記憶力によるものと思われました。
 むやみにでかいコンポーネントは絶句してしまいますが、ランドルフらしい、単純なルールでエキサイティングなゲームです。
「おばかゲーかと思いきや、最後の方は、かなりギリギリの攻防があり、面白かったです。わざと、他の人を進めて、ボーナスの石を取らせなかったり、相手の石の数をみて、うまく進めないようにカードを選択したりと、意外とやるなぁと思いました。でも、展開によっては、ぶっちぎって、おばかゲー的になる可能性もありますけど‥‥。
 本気で石は洗っておけ!


よ~さんの感想です

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