『スリーピング・ゴッズ:彼方の空』日本語版、8月30日発売
オープンワールド状の地図で繰り広げるストーリー型協力ゲームの続編(前作のプレイ経験は必要なし)。1937年のサンフランシスコで、貨物機は空のポータルを通り抜けて異世界にたどり着く。神々の力を封じ込めたトーテムを探し出し、復元して、元の世界に帰還することを目指す。
レッドレイヴンゲームズ(アメリカ)が2023年に発売し、ゴールデンギーク賞の協力ゲーム部門にノミネート。日本語版のクラウドファンディングでは1382万円を集めた。クラウドファンディングがメインで製作されたため、今回の流通分は少なめで、リゴレでは品切れとなっている。
プレイヤーは一緒に広大な世界を探索し、分岐するストーリーを読み進めてクエストに挑み、個性豊かなキャラクターたちと出会う。新しい戦闘システムではデッキビルドを導入し、戦闘デッキからさまざまなカードを引いてプレイするためドラマチックな展開が生まれる。「時間」が過ぎ去ったらゲーム終了で、それまでの旅で獲得したトーテムの数で成績が評価され、登場人物は成長して次のゲームに臨む。
豪華な内容物、奇想天外なストーリー、自由度の高さが際立つ作品だ。
(写真は英語版)
ノイラント―新天地―(Neuland)
奪い合った獲物で配置パズル
バイキングがメインボードで獲得した獲物をマイボードに配置するセットコレクションゲーム。ギガミック(フランス)から”Looot”(獲物)というタイトルで発売され、ドイツ語版がドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネートされた(大賞は『エンデバー:ディープ・シー』)。プレイ時間・難易度的には『ファラウェイ』と共に、年間大賞(赤ポーン)寄り。マイボードのパズルと、中央ボードの場所取りを組み合わせて新しいプレイ感を生み出している。
手番にはメインボードの海岸からつながるようにバイキングコマを置き、置いたマスに対応する資源(木材・羊毛・金・斧)を取る。条件を満たせばさらに建物を取ることもできる(家は自分のバイキングと隣接、塔は他の塔と自分のバイキングで接続、城は自分のバイキング4体以上と隣接)。
獲得した資源・建物はマイボードに配置。マイボードには最初から3つの建造物(港・祭壇・ヤール)があり、指示された資源・建物を全て周囲にできると得点になる。さらに毎手番、船タイルを獲得してマイボードに置くこともでき、その周囲にも指示された資源を置くことで得点を増やせる。ひとつの資源で多くの船タイルを達成できるよう、配置の工夫が試される。ゲーム終了時まで達成できないと失点になってしまうので取りすぎに注意。
全員が手持ちのバイキングを全て配置したらゲーム終了で、建物や資源の得点を合計して勝敗を決める。
メインボードのインタラクションが強め。他のプレイヤーにつなげて配置できるため「自分が置いたらその先の良いところに置かれる」という状況がよく起こるからだ。1ゲームに1回、連続手番や他のバイキングのいるマスに置ける能力が使えるため、どこで使うかがポイント。配置した斧の数で獲得できるトロフィーの獲得競争にもタイミングの駆け引きがある。
Neuland(Looot)
ゲームデザイン:C.シャヴァリエ&L.エスコフィエ
イラスト:X.G.ドゥラン
ギガミック+ゲームファクトリー(2024)
2~4人用/10歳以上/35分