3月11日、川西町桂岩寺様にて、東日本大震災の犠牲者を悼み、山形県置賜地区の曹洞宗寺院有志により、毎年恒例の坐禅と読経が行われた。メガネを外し、何も思わない、何も考えないで坐るようにしていたが、志半ばでお亡くなりになった人たちのことを思うと、まだ気持ちが暗くなる。
常に大慈大悲に住して坐禅無量の功徳、一切衆生に回向せよ(『坐禅用心記』)
東日本大震災といえば、ご詠歌仲間の和尚さんがお葬式シーンで顔まで映ったというので『凪待ち』を視聴した。舎利礼文のすばらしい読経! 震災の後に戻ってきた石巻で殺人事件、主人公(香取慎吾)はギャンブル依存症という盛り込みすぎな映画だったが、お涙頂戴もなく、淡々とストーリーが流れていく。受け入れがたい現実はそのままに、日常生活を取り戻していくというのはこういうことなのかもしれない。