遺族の導師

伴僧で年明け最初の葬儀。

「葬式においては、僧侶は導師として丁重な扱いを受ける。(中略)お葬式の主役が、故人や遺族ではなく、導師であるかのようにも見える」(島田裕巳)「葬式とは徹頭徹尾、遺された『生きている人々』のためのものなのだ」(南直哉)という言葉を思い出して、「お坊さんじゃなくて遺族が主役」という意識を持ってもらえるよう心がけた。

  • 式前に式の意義と心構え、合掌・読経・焼香の仕方を案内する
  • 式中にたびたび合掌してもらう
  • お経を一緒に音読してもらう
  • 作法に従ってお焼香してもらう
  • いちいち遺族のほうに向き直って案内する(神式葬で見た)

こうした中で「導師」というのは、故人ではなく遺族を導くから導師というのではないかと考えた。テレビ体操の出演者があくまでお手本であって体操するのは視聴者であるように、葬儀における僧侶も案内役であって故人を弔うのはあくまで喪主を始めとする遺族である。

「善く導くものの、人を善導に導くが如し」(遺教経)。体操のお兄さんが下手だったら皆も上手くできないのと同様、大切な人の死を通して自分の生を見つめ直し、よりよく生きる方向に誘導するには、まず自分がそれなりにできていなければならない。懺悔文を読みながら至らぬ自分を反省。

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