荒ぶる神の慈悲

Japan Location Film Competition 2024:東洋のアルカディア 山形県置賜地方

アメリカの映画業界団体が募集した日本のロケ地ショートフィルムコンテストで、最優秀賞を獲得した地元の映像。冒頭でご祈祷している。

お経を読んでいる場所は草岡新町新田にある山の神大権現。毎年春先に地元の人が集まってご祈祷しているが、「山の恵みに感謝」といった穏やかなものではなく、災害や事故などの恐怖、時に猛威を振るう自然への畏れが近隣住民の脳裏に深く刻み込まれているからだろう。僧侶は恐ろしき存在の奥底に仏の慈悲を見出し、住民へとつなぐものだと思っている。

「いたずらに所逼を恐れて山神鬼神等に帰依し、あるいは外道の制多に帰依すること勿れ。彼はその帰依に因りて衆苦を解脱すること無し(修証義)」

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