著・川添愛(東京大学出版会)
帯に「読むなよ、絶対に読むなよ!」と書いてある(笑)。タイトルはポルトガル語で、「何でもあり」の格闘技。『UP』という、東京大学出版会のPR誌に連載されていたものだが、現役にはおよそ理解できないような小ネタ(私は著者と同い年なので大ウケ)をはさみつつ、言われてみれば気になる、日常にある言語学(ばかりではないが)の話題と格闘するエッセイ。
『恋人がサンタクロース』はなぜ、『恋人はサンタクロース』だと思っている人が多いのか。嘉門達夫の「恋人はサンコン」起源説から、旧情報から新情報への情報の流れ説、役割を表す表現などで検討する。ほかにも「(笑)/w」の発祥と展開など、目からウロコ。