長男の高校の保護者進路講演会に参加。「親として子どもを成長させる10の条件」というテーマだったが、大半は昔話と有名人にもらった色紙の話・・・・・・それはそれで面白かったが、肝心の「10の条件」は理由をあまりお聴きすることができなかったのが残念である。
- 子どもと将来を語り合う時間を持つ
- 自分の体験を子どもに押し付けない
- 経済的な負担の問題を投げつけない
- 兄弟姉妹と比較しない
- 子どもの主張を聞き、自己主張を通さない
- 子どもの将来を学校任せにしない
- 友人・異性関係をうまく使う
- 受験準備や大学の下見を共にする
- 手作りの弁当をもたせる
- 学校での催しには必ず参加する
この多くが、やまがた子育ち5か条の3「心をつなごう 親子の対話 よさを引き出す あったかことば」に収斂されるが、子どもが大きくなっても疎かにしてはいけないということなのだろう。小学校就学時健診の講演では「親子の会話が多いほど、家庭学習時間が長くなる傾向」(ベネッセの調査)はどうしてなのか、保護者と一緒に考えている。
ただ、うちではどれも守りすぎているぐらいなので、むしろ墨守する弊害も想定したくなる。受験の格言「実力3割運7割、親の付き添いマイナス1割」というように、子離れできない親の過干渉は慎みたいもので、放任でも介入でもない、子供の成長に合わせた距離のとり方は子育ての永遠の課題である(「乳児は肌を離すな、幼児は手を離すな、少年は目を離すな、青年は心を離すな」みたいな)。
終わってから2つの感想と1つの質問を述べた。感想は「先生が挙げられた大学の学長はみんな理系男性ばかりで、大学の将来が心配になりました」と「手作りのお弁当とかいいますが、今どき冷凍食品が大部分です」。質問は「受験をまるで戦争のように語られていますが、もっと平和な心構えで臨むことはできないものでしょうか」。大学のダイバーシティ、家事の共同参画、そして旧来の大学ヒエラルキーに囚われない進路選択という視点なしに、ただ「いい大学」の合格をゴールにしても、幸せな将来を描くことはできない。
以上を踏まえて、私案「親として子どもを成長させる10の条件」を考えてみた。
- 子どもの将来について一緒にじっくり考える
- 昔話ではなくて「今」の話をする
- これからの家計戦略をよく練っておく
- 子どもの好きなこと、得意なことを応援する
- 子どもの考えを否定せず、まずは受け止める
- 社会の情報や動向にアンテナを張る
- 子どもがいろいろな人に関わることを推奨する
- ネームバリューではなく、学び甲斐のある大学を一緒に探す
- ワンオペ家事をしない、させない
- 親同士のつながりを作る
翌日は長男が講演を聴いた。遅寝早起きで、講堂の椅子はふかふかで眠くなるという長男だが、昔話と有名人にもらった色紙の話を最後まで寝ないで聴けたという。よし!