人権擁護委員の研修で「コロナ禍における人権侵害の現状について」。法務局では全国で1000件以上の関連相談が寄せられているが、相手方が不特定多数や匿名で特定できなかったり、被害者本人が周囲に迷惑をかけたという思いから、人権侵犯事件として対応できないこともあるそう。差別・誹謗中傷は悪いことだと分かっていても、身近なところに感染者が出ると冷静ではいられなくなってしまう可能性は誰にでもあるはずだ。
感染者でも濃厚接触者でもないのに行動の自由が制限されているケースも対応は難しいという。このような相談も増えているけれども、相手方も生命や財産を守るという合理性があるため、多少行き過ぎだとしても人権侵犯事件として対応できないとのこと。
- 感染拡大地域に行っただけで2週間出席できない会合がある
- 感染者が出た職場で、家族まで県外への移動を禁じられた
- 東京に行ったことが職場で知られて自宅待機を命じられた
- 人間ドッグでマスクを忘れていったら後回しにされた
こんな悩み事を相談されて、「今はしょうがないですね~」で納得してもらえなかったら、どんな対応をするだろうか?