“Kabhi Alvida Naa Kehna”(さよならは言わないで, 2006)

実に久しぶりのインド映画をDVDで視聴。インド留学から帰った翌年に上映されたため現地で見ることができず、ドイツのインドショップで購入してそのままになっていたものをステイホームで見る機会が回ってきた。ヒンディー語に英語字幕。監督は”Kuch Kuch Hota Hai”(1998)、”Kabhi Khushi Kabhie Gham(2001)”のカラン・ジョーハル。何と言ってもシャールク・カーン、アミターブ・バッチャン、アビシェーク・バッチャンに、ラーニー・ムケルジー、プリーティ・ジンターと、超豪華キャストが見ものである。3時間35分。

冷え切った夫婦生活を送る元サッカー選手デーヴ(シャールク)が、同じく愛のない結婚生活を送るマーヤー(ラーニー)と出会う。2人は心を引かれ合い、ともに行きていくことを望むようになるのだが……というW不倫もの。とはいえ舞台がニューヨークということもあり、どろどろしていない。どちらも結婚生活はそれなりにうまくいっており、結婚相手も悪い人ではなく、欲望のままに駆け落ちしてしまったらリヤー(プリーティ)とリシ(アビシェーク)が可哀想だなと思いながら見ていた。女たらしのサマルジット(アミターブ)がキーマンとなって結末は思わぬ方向へ。

お見合い結婚率80%・離婚率1%のインド人が夢見る恋愛結婚は、インド映画の主要なテーマになっているが、この映画は結婚規範を単に悪いものとして描かず、その中で自己決定の自由と責任をどう見出していくかという、考えさせるものだった。運命とか期待して見ていた私はあまり泣けなかったけど。

アルウィダー(अलविदा )は「さよなら」の意味のヒンディー語。アラビア語のアルワダー(الوَدَاع‎‎)が語源だそうです。インド滞在中に使っていた「さよなら」はフィル・ミレンゲー(फिर मिलेंगे।、また会いましょう)か、クダ・ハフィス( ख़ुदा हाफ़िज़、神のご加護あれ)で、こう言ったことはなかった。映画の中ではシャールクが「サヨナラ」とも言っていた。

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