デートDV防止講座で思ったこと

米沢でデートDV防止講座を受講。デートDVは「DV防止法の範疇に属さない犯罪」という結論で、身体的暴力・経済的暴力・性的強要やストーカーなら理解はできるが、相手の携帯をチェックするとか、ほかの人と仲良くしていると責めるとか、道徳的には悪だとしても、DV防止法が適用されない以上、ほかの犯罪にも問えないのではないかと思って質問した。そこから犯罪か犯罪でないかという議論になってしまったが、後から考える聞きたかったことはそうではなく、警察が関与できない中で、支援者が被害者の心のケア以外でどのように関われるのかということだった(加害者へのアプローチなど)。

確かに講演の中では、デートDVが犯罪になるケースとして暴行、傷害、脅迫、名誉毀損、器物損壊、迷惑防止条例が挙げられていた。しかし個々のデートDV行為がどういう善悪の基準に照らしてダメなのか明らかにされず、全部が法的にダメだと取られると、人付き合いができなくなってしまう。法的手段に訴えなければならないこともあるのは確かだし、未成年者に対する啓発にはなるだろうが、多くの場合はモラルやマナーとして、「他者を気遣う」「他者を気遣えない人をケースバイケースで何とかする」ということを学ぶべきではないかと思う。

もうひとつ、デートDVの啓発はややもすると、恋愛のデメリットばかり強調されてしまい、恋愛は怖い、人と関わらないのが一番いいと感じる人を作ってしまうという危惧を感た。そこでデートDVの目指すべき出口はどこにあるのかと質問たが、被害者の心のケアという話で終わってしまったのが残念である。

現在交際しているパートナーがいる人には、デートDVをしている/受けていることに気づく前に、そうならないような付き合い方(別れ方)を考えてもらい、パートナーがいない人には、恋愛のメリットと併せて注意点として伝えるのがよいのではないかと思って帰ってきた。

最前列に座った(ぎりぎりだったので)お坊さんが矢鱈とツッコんでしまって、講師の先生には申し訳ない限り。

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