中部経典第21経。どんなことを言われても怒らず、大地のように、虚空のように、ガンジス川のように、猫皮のふいご(クッションみたいなもの?)のように、穏やかな心で相手を思いやることを勧める。たとえ盗賊にのこぎりで手足を切り落とされても怒らないというのがタイトルになっています。
「我々の心を決して変えないようにしよう、悪い言葉を吐かないようにしよう、相手を思いやって、慈しみの心をもち、怒りの心をもたずにいよう、その人を慈悲の想いで満たそう、一切の世界を広く大きく、無限で恨みなく、怒りのない慈悲の想いで満たそう。このようにあなたたちは学ぶべきである(na ceva no cittaṃ vipariṇataṃ bhavissati, na ca pāpikaṃ vācaṃ nicchāressāma, hitānukampī ca viharissāma mettacittā, na dosantarā. Tañca puggalaṃ mettāsahagatena cetasā pharitvā viharissāma, tadārammaṇañca sabbāvantaṃ lokaṃ mettāsahagatena cittena vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā viharissāmā’ti)」
ここまでの境地は難しくとも、普段から心をできるだけ広げておくことと、ちょっとした言葉にカチンときたときは心が狭くなっていると気付くことを心がけようと思った。