大悲心陀羅尼の講義

嶽山会の支部総会に大本山總持寺から監院老師をお招きし、そこで支部長が「意味が分からないお経は読むべきではない」とお話したのがもとで、その次の週に総持寺の雲衲さんを対象に『大悲心陀羅尼』の講読をすることになった。

大悲心とは何か、「ノラキンジー」の観自在菩薩はどのようなお姿で描かれているかを、サンスクリット原文から解説。それとこの陀羅尼が収録されている『千手経』の中から、観自在菩薩の誓願とこの陀羅尼の使用法を見ていくという内容。「ボリョキーチー」は甘露門の「バロキテー」は同じ観自在菩薩のお名前の一部だとか、訛りをなくして正確に発音することが納受につながるとか、読誦する心構えとして菩提心があるとか、そんな講義で90分。

「オーム」「フーン」「パット」「スヴァーハー」に、男性名詞の為格「○○ーヤ」は陀羅尼で頻出。總持寺で読誦されている三宝荒神真言「オーム、カンパーヤ、カンパーヤ、フーン、パット、スヴァーハー」はこれらが全て入っており、模範的な真言といえる。

瑩山禅師は陀羅尼の読誦を重視されたという。その伝統が生きる大本山總持寺でお話できたのは誠に光栄なことだった。

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