『菩提行経』(बोधिचर्यावतार、シャーンティデーヴァ作、8世紀)はダライ・ラマがよく言及するお経だ。気になっていたところ、中村元『現代語訳 大乗仏典』で読むことができた。人間的で共感することしばしば。
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それゆえに私は人々を苦しめたことによって、慈しみある一切の諸仏を苦しめたことになる。今、その罪悪を私は告白する。私は彼らを苦しめたのであるが、諸仏はそれをどうかお許し下さい。今日、諸々の如来を崇めるために、この世で私は全身をもって奴僕となる。人々よ、私の頭の上に足をおいて下さい。私を害して下さい。諸仏が、これで満足しますように。(4-124, 125)
勝れた者にたいしては嫉妬が生じ、等しい者にたいしては仲違いが生じ、劣った者にたいしては驕りが生じ、称讃されると誇りが生じ、また非難されると瞋りが起こる。凡夫のうちから為になることが生じるのは、いつのことであろうか。
私はただひとり楽しく暮らしていこう。心汚されることなく。(8-12,14)