横浜・鶴見の大本山總持寺で行われたダライラマ14世の講演を拝聴。もう上殿なさるときから感激でこみ上げてきました。
異宗教への理解と内面の平和を呼びかける講演でしたが、戒・定・慧を論理的に位置づけ、主宰神や実体としての自己に矛盾を指摘し、ディグナーガ、ダルマキールティ、シャーンティデーヴァをさらりと紹介するところはさすがチベット仏教の指導者。坐禅は心を柔軟にし、智慧を育むために行うものと位置づけられていたのが興味深く、禅宗の坐禅との異同を考えています。
講演と関係のない質問にもジョークを交えて丁寧に答え、2時間の講演はあっという間でした。すべてのものには原因があるという教えは、因果関係に自信をなくした現代の私たちに突き刺さっています。