「西根ナーレ」という、村全体を美術館にしたビエンナーレがこの秋に行われた。洞松寺は、石段に黄金の板を取り付けて、黄色くなった銀杏の葉と合わせるという「カーペット・ゴールド」という企画を、高田幸平氏が発案し、板を取り付けていった。
この場所を見に来た時、
どこに作品を作ろうかと探していて、階段が気になった。
西根ナーレはお客さんと、アーティストと、
この場所の人たちを「繋ぐこと」を目的としていることを考えたとき、
階段の存在と少し重なる気がしたからだ。
今回、住職に見ていただいたとき、
「時期は少し合わないかもしれないが、
洞松寺を見守る、庭の銀杏の大木から降り積もった落ち葉で染まった石畳と、
この作品が重なるとき、改めて写真を撮りたいね。」
と言っていただいたときは、とても感動した。
この黄金色の道のりを上がると、洞松寺の美しい本堂が見える。
高田幸平 @ 洞松寺の石段
取り付けたときは緑だった銀杏の葉もやがて黄色になり、そのタイミングを見計らって撮影した写真がこれである。ここは平泉か、アムリトサルか、はたまた
銀杏はほどなく散り、本格的な冬を迎える。